ボーダレスかつプライスレス!イントラナンバーの魅力
ボーダレスかつプライスレス!イントラナンバーの魅力
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【
ボーダレスかつプライスレス!イントラナンバーの魅力 】というテーマです。皆さんはダンスの発表会でしばしば見られる「イントラナンバー」というものをご存知でしょうか。イントラナンバーとは、ジャンルやクラスの垣根を超えて、いろいろなダンサーが一度に踊る、豪華な幕の内弁当のような、その日限りのスペシャルなパフォーマンスです。今回はそのイントラナンバーというものにフォーカスを当て、文章をお届けしてまいります。
●イントラナンバーとは
まずは、イントラナンバーとは何かをご存知でない方のために簡単にご説明させていただきます。イントラナンバーとは「インストラクターナンバー」の略称です。そもそも「ナンバー」とはインストラクター、または振付師(コレオグラファー)による個別の作品で、3〜5分前後のダンスショーケースである場合が通例となっています。
ダンススタジオでは普段、曜日や時間ごとにダンサーがそれぞれレッスンを行っており、発表会が開催される場合はそれに向けて3ヶ月ほど前から作品創りをしていきます。そうして「○○ナンバー」というようにダンサーの個人名を冠した作品群が本番では披露されるわけです。
そこに参加しているインストラクター達が集まり、1つの作品を創って踊るのが「インストラクターナンバー」すなわち「イントラナンバー」です。普段のレッスンでは顔を合わせないダンサー達が一同に会し、それぞれの能力や相性などを共有しあい、作品を組み立てていきます。個々の良さを見せるソロや、ジャンルの近いダンサーで行うパートがあったり、全員で踊るユニゾンなど、盛り上がる展開をつけていきます。
●イントラナンバーの魅力
イントラナンバーは、大抵発表会の最後を締めるようにラストに配置される場合が多いです。発表会とは生徒さんたちの日々の練習の成果を発表する場であり、あくまでも主役は生徒さんたちだと思うのです。生徒さんたちが大きく煌びやかなステージで輝けるよう、インストラクターやスタジオのオーナーやスタッフ、舞台関係のスタッフの皆さんたちがその日のために力を結集させます。
イントラナンバーは、そんな生徒さんたちへのご褒美ともなるのです。自分が時間や労力を費やして(なんなら生活の全てをそこに注ぐように過ごす人もいます)、師事している先生のカッコいいダンスが見られるわけですから、嬉しくないわけがありません。また、自分たちの出番が終わり、解放感がある状態でレベルの高い先生達のダンスが見られるのですから楽しいに決まっています。
生徒さんにとってもある意味プレゼントのようなイントラナンバーですが、インストラクター側にとってもメリットはあるのです。
・普段交流のないダンサーとの交流
前述したとおり、同じスタジオのインストラクター同士といえども、自分のレッスンの前後でない先生達とは会う機会がありません。そういった人たちが一緒に踊る機会なので、それをきっかけに交友関係が深まったり、スタジオの雰囲気がよくなったりしていくのです。
・普段接する機会の少ないジャンルに触れる
自分の専門ジャンルのみでレッスンやパフォーマンス・振付などをして生活しているダンサーは多いです。イントラナンバーでは、さまざまなジャンルのダンサーが集まりますが、全員で踊るユニゾンでは、軸となるダンサーの得意ジャンルで振付がなされる場合が多いです。いつもはHIPHOPしか踊っていないダンサーのLOCKであったり、POPPERによるHOUSEであったり、TAPダンサーがヒップホップを踊ったり…いろいろなクロスオーバーが生まれます。
自分の生徒や、ほかの生徒さんにも注目されるイントラナンバーですから「専門ジャンルじゃないからうまく出来ない」と言い訳するのも格好がつきません。そこで普段慣れていないダンスも練習することでプラスにもなります。
・自分のダンスを思いっきり見せつけられる舞台
各ナンバーはそれぞれのダンサーの振付、構成、選曲や衣装・照明など全てを含めた「作品力」を見られます。自分が踊るよりも、振付をする方が得意であったり好きであるダンサーも少なくありませんし、衣装や照明などで普段のレッスンとは違う良さを引き出せるので、腕の見せ所となります。一方イントラナンバーは、個々のソロパートが設けられる場合が多く、自分のダンスだけを見せつけられる瞬間です。
日常的に受けているレッスン以外のダンサーさんの本気のパフォーマンスを見て「今度あの先生のレッスンも行ってみよう!」「あのジャンル初めて見たけどカッコいい!」というように興味を持たせることもできるため、レッスンの生徒さんを増やす効果も期待できます。友達の応援に来た、というお客さんもそれを見てレッスンを受けに来てくれる可能性もあり、それはもちろんスタジオ的にも嬉しいことですので、思う存分ソロを見せつけましょう。
●さいごに
見る側にも踊る側にも、また運営側にも特典となり得るイントラナンバーは、やはりダンス発表会の魅力の1つと言って差し支えないでしょう。
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ダンスの落とし穴?音量調整の必要性
ダンスの落とし穴?音量調整の必要性
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 ダンスの落とし穴?音量調整の必要性 】というテーマで文章をお届けしてまいります。ダンスのパフォーマンスをするにあたって、振付やダンスの基礎、衣装や構成など必要なものはいくつかございますが、その中でも今回は「音楽」の分野についてのお話です。
●気持ちいいパフォーマンスのために
音楽の分野の話と言っても、選曲やつなぎなど専門的かつ感覚的な難しいものではなく、単純に、使用する音源の「音量に気をつけよう」というお話です。先日、とあるダンススタジオの発表会の音響スタッフを担当させていただいたのですが、その時に感じたことをもとに「こんなことに気をつけてみると本番がもっといいものになる」というお話をしてまいります。
ダンスの発表会は、それぞれのダンスインストラクターが普段そのスタジオでレッスンを担当しているクラスの生徒さんや、その日の為に外部から参加する人を募るなどして作品が作られていきます。基本的にはオムニバス形式で、作品ごとにテーマがあります(発表会全体でテーマを含む場合もあります)。なので、各作品の選曲や音源の編集は、基本的に各インストラクターが自分で行います。
元々の楽曲データによって出力される音量に差異があったり、保存状況によってもそれが左右される場合があります。また、いい音質の状態の楽曲を使用していても、編集に使用するアプリやパソコンのソフトやその保存形式によってもデータの良し悪しが違ってきます。更に、そのデータをどのように本番で使うのかも大事な要素です。CDに焼いた状態で提出するのか、データ便などのサービスを用いて担当者にまとめて送るのか、その際に変に圧縮したり劣化したりしてしまうと、本番のステージで音が流れた時に違和感を覚えてしまう場合もあります。
一番怖いのが「家で聴いた時はいい感じだったのに、ステージで流してみたらあまりよくなかった」という場合です。これは、上記に述べたような要因によって充分な音量や音質の音源になっていない可能性があります。自宅に本番同様の音響機材があり、いつでも本番さながらのサウンドチェックが出来る、という環境の人はかなり少ないでしょう。大きな会場での本番前に、可能であれば家以外の環境(スタジオなど)で大きめに再生してみたり、実際にダンスイベントなどで使用してみたりと、なるべく本番に近い状態で音源を確認できるのが望ましいでしょう。これは発表会に限らず、広い場所で行う学生の文化祭や、屋外で行われる地域のお祭りなどでも同じことが言えます。
それが困難な場合は、音質や音量の異なる音源を用意しておき、本番当日にチェックし、可能であれば差し替えなどの対応が出来るならばそれもよいかと思います。何かあった時のための準備や予測がとても大事ですね。
●いい音で踊ろう
音質はいいに越したことはありませんが、音量は大きければいいというわけではありません。もちろん、小さすぎるのは論外です。これも家で聴いた場合に注意しなければならない点ですが、家のパソコンやスマホなど、大きくない出力で聴いた場合にはちょうどよい音量に聴こえても、いざステージで聴いてみたら音量が大きすぎて割れてしまう…もしくは小さすぎて物足りない…そうなってしまっては、せっかくいい振付や構成や選曲ができていても、せっかくダンスや衣装や気持ちの完成度が高くなっていたとしても、聞くに堪えない爆音やノイズが入った音になってしまっては台無しになってしまうのです。また、小さすぎる音源をいくら大きく再生しようとしても限界があります。
「なかなかそんなことないよ」とおっしゃるダンス経験者の方もおられるかもしれません。しっかりと準備されていたり、適切な保存や編集、そしてデータのやりとりが出来ていればそんな問題は起きませんよね。ですが稀に、そういった安心感からか充分な確認が出来ていないまま本番の日を迎えてしまったとしたら…そして予備音源などもなければ、どうしようもありません。
ではその悪い音のまま踊るしかないのでしょうか。さすがに元々音量が極端に大きすぎたり小さすぎる音源を使う場合はかなり少ない(ライブ音源や1980年代以前の音源はそういった可能性は高いので注意です)と思うので、そういった特例を除けば、ある程度の音量の大小であれば音響担当の方が、その場で音量の調節をしてくれる場合があります。実際のステージで流してみないとわからない部分もありますし、そのように対応してもらえる場合もありますが、なるべく振付師やスタジオで音源をまとめる担当者が、事前にチェックしたり準備ができていれば、不測の事態に陥る可能性を減らし、安心してパフォーマンスに集中することができるのではないでしょうか。
●さいごに
今回は、本番踊る時に気をつけたい大事な要素の1つである「音源の音量や音質」についてお伝えしてみました。これからダンスやインストラクター、振付などをされる方にとって少しでも参考になれば幸いです。
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復活するエンタメ
復活するエンタメ
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。ストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は踊りは踊りでも【 よさこい鳴子踊り(以下よさこい) 】についてお話ししてまいります。よさこいにつきましては、詳しくは過去の記事【笑って踊って旗振って!よさこいの魅力 〜 前編 〜/〜 後編 〜】や【 知って損なし!よさこいのあれこれ 】をお読みいただけますと幸いです。
今回は、筆者が長年活動をしているチームで、久しぶりにしっかりとしたイベントに参加できたことで感じたことを書き連ねていきたいと思います。
●よさこいの良さ、再確認
2022年8月末、代々木公園近辺にて「原宿表参道元氣祭スーパーよさこい2022(以下、原宿)」が開催されました。コロナ禍となり実に3年ぶりでした。原宿は、本場高知の大御所チームをはじめとし、毎年100チームを超えるよさこいチームが参加し、100万人ほどの観客動員数を誇る一大イベントです。その規模や影響力の大きさから中止の可能性も懸念していましたが…しっかりと開催してくださった運営の皆様に深く感謝しなくてはなりません。演者はもちろん、沢山のよさこい好きの方にとってかけがえのない歓びを与えてくれたのは間違いないのではないでしょうか。
土日の二日間での開催でしたが、筆者は仕事の都合で初日のみの参加でした。それでもとても感慨深く、まさに感無量と言える満足度の高さでした。
コロナ禍になり3年目。チームの練習参加者も徐々に減り、なんとかやりくりしながらの活動。参加予定の祭が中止になったり、人数を集められずエントリーを断念したり。そんな中での原宿。チーム結成の2006年から出続けている思い入れの深いお祭りです。練習はしっかりやってはいたものの、正直開催可否は半々かな…と心配していました。
当初予定していたメインステージを建てないことで、観客の密集を避けたりと工夫をしてくださり、当日は見事に好天での開催となりました。懸念事項があるからすべて取りやめる、のではなく、こうすれば実現可能ではないか、こうすれば不安は減らせるのではないか、とできることを考えて実行していくことが大事なのだと学びました。
●なくてはならないもの
さて、実際に出演してみて感じたことですが、やはりお祭りやイベントごとというのは、たくさんの人が純粋に楽しみにしているものであり、数々の企業が絡み、経済を回すという意味でも必要不可欠なものであると再認識いたしました。もちろんいろいろな対策や制限をした上で安全性を考慮することも大事です。単に「楽しいからいい」というわけではなく、決められたことを守りながら全力で楽しむこと、それ自体は制限されたり抑圧されるべきものではないのではないでしょうか。
筆者のチームのみんなも元気に溢れていて、踊りながら「これだよな!!」というような実感をヒシヒシと感じて、なんとも言えない高揚感を再び味わえました。人数は決して多いとは言えませんが、その分一人一人とコミュニケーションをとりながら練習もできていて、本番の一体感は他に引けをとらないものがあったはずだと自負しています。
よさこい初挑戦で初めての祭参加だった人、コロナ禍で入ってくれたものの祭に出られない中ずっと頑張ってくれた人、久々にチームに戻ってきてくれた人、何よりずっと運営や練習で支えてくれてる人。それぞれが尽力してくれた結果、お祭りを楽しむというご褒美がもらえたのではないでしょうか。その一瞬の歓びがあれば長年の苦労も報われたと感じます。自分たちも全力で楽しんで演舞を披露することで、観客の皆さんも巻き込んで更に楽しむことができる。やはりそれは、祭があるからこそ体感できる幸福感なのです。
●今後への期待
今回の原宿以前のお祭りの参加規約には「演舞時はマスクまたはフェイスシールドを必ず着用すること」であったり「本番中のみマスクを外してもよいが、発声は推奨できない」といったものがありました。よさこいは活気ある発声も魅力の一つですが、マスクなどは飛沫感染を予防するための措置であるとは理解できます。しかしマスクをしながらの炎天下での演舞は熱中症のリスクも伴うこともあり、イベントによっては本番時はマスクを外して良いとする場合も増えてきました。また、今回の原宿では、発声を制限する会場と、制限しない会場が分けられるなど、工夫が見られました。
運営側や出演側、そして観客側がしっかりとその対策の意味や、協力する意思を行動で表すことで、はじめてイベントは成功し得るのではないでしょうか。コロナに関してはずっといろいろな意見がありますが、その都度、イベントごとに、決められたことを守りながら楽しむところは楽しむ、ということを繰り返していけば、次第に本来の形でエンターテイメントが復活し、日々の楽しみや活力になっていくのではないでしょうか。
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ダンサーと言っても社会人として最低限の礼儀とマナーを
ダンサーと言っても社会人として最低限の礼儀とマナーを・ダンサーの社会人としての在り方 〜 後編 〜
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 ダンサーの社会人としての在り方 〜 前編 〜 】という記事の続きの内容になります。気になる方はそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
まずは前回の概要についてお話しさせていただきます。
●「ダンサーは敬語が使えない」?
転職した社会人ダンサーの後輩の相談に乗っている中で「ダンサーって敬語使えないじゃないですかー?」という驚きのセリフが飛び出しました。思わず即座に反論してしまいました。
「周りのダンサーがたまたまそれに該当するだけではないか。ちゃんと敬語を使えるダンサーも多い」
「ダンサーだから敬語は使えないのが当然という認識は甘えではないか」
このように双方の言い分がある場合「ダンサーは敬語が使えない」という発言は決して万人が頷ける認識ではないと言えるのではないでしょうか。
敬語と同じように、残念な認識で捉えられがちなのが「ダンサーはルーズである」ということです。どんなにカッコよくダンスやレッスンや振付が出来ても、時間にルーズでは信頼を失いますし、仕事としても成り立ちませんよね。
●ダンサーと言っても社会人として最低限の礼儀とマナーを
誰がどんな認識を持っていようとも、結局はやるべきことはひとつなのではないでしょうか。ダンサーと言っても日本という社会で生きる術のひとつに過ぎません。レッスンやサークルなど、自分が仕切れる小さなコミュニティーの中ではある程度フランクな関係であったり自由な言葉使いでも問題はありませんが、もちろんダンスの世界はそこだけではありません。外部のダンスイベントに参加させていただく時、新しくダンスインストラクターとして雇っていただく時、アーティストさんのバックダンサーやコレオグラファーなどとしてメディアの現場などで関わる時など、いつもの調子では通じない場面も多々あるでしょう。
そういった時のために、適切な敬語の使用や時間やルール・マナーを守るといった社会人としての最低限の礼儀は身につけておくべきではないでしょうか。「敬語使えないじゃないですか」発言をした後輩の周りも、きっと気の置けないコミュニティーでしかなく、その中では楽しく和やかな雰囲気で話していたのでしょう。それに慣れすぎているとそういった誤った認識を持ってしまう人も出てしまうのかもしれません。そうならない為にも、先輩ダンサーや今を生きるダンサー達が積極的にその姿勢を見せていく必要があるのではないでしょうか。それが嫌なダンサーは、小さな世界で生きていくのもよいのではないでしょうか。社会と交わらずに生き残っていくのはとても難しいことであると、いずれ痛感することにはなると思いますが。くだんの発言主がそうであったように。
●周りへの感謝を忘れない
敬語が使えないダンサーがいるとします。彼らはなぜ使えないか、そしてなぜ使おうとしないのか考えてみましょう。
①敬語を知らない
そもそも知らないのでは使いようがありません。ダンサーと言っても小中学生の頃からバトルやコンテストなどで頭角を表し、ダンサーとして活躍する若い子もいるので、そういった子達は、敬語をうまく使えなくても仕方がない部分があるのも理解はできます。ただ、高校生以下の子達でもきちんと敬語を使えるダンサーもいるので「若いから使えない、使わなくてもいい」とは必ずしも言い切れないのではないでしょうか。高校生以上であれば尚更、論外なパターンと言わざるを得ないかもしれません。
②敬語を知っているが使う環境にない
学校で敬語を勉強してはいるものの、ダンスをする時には自分と同世代であったり若い世代であったり、年上であっても家族のような関係性が出来上がっていて、敬語を使わなくてもいいという環境にいる場合もあります。知っていても使わないのではもちろん身に付かないでしょう。実生活のみならず、SNSなどでも敬語を使おうと思えば使えるので、本人次第とも言えます。
③敬語を使う環境ではあるが使おうとしない
本来、敬語を使うべき関係値である人たち(ダンススタジオのオーナーさんであったり、部活指導の顧問の先生であったり)と接しているにもかかわらず、まともに敬語を使おうとしないインストラクターも見受けられます。学生の頃からお世話になっていて、友達のような感覚で目上の人と接するのが自然である人もいるのは理解できます。ただ、敬意を持っていないため敬語を使わないという失礼な態度に見られる可能性もあります。
●まとめ
客観的に見て恥ずかしくない言動を心がけるのが、ダンサーであろうとなかろうと必要なことではないでしょうか。だらしなく、敬語が使えなくても時間を守らなくても、自分はいいかもしれません。しかし、他人や大事な人がその姿を見た時、仕事を任せたいとか、信頼できる人だと認識してくれたりするでしょうか。「ダンサーは敬語が使えない」などと後輩に言われないよう、気をつけたいものですね。
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ダンサーの社会人としての在り方
ダンサーの社会人としての在り方 〜 前編 〜
「ダンサーって敬語使えないじゃないですかー?」
ある日、後輩ダンサーから聞いた耳を疑うような一言に、とても驚愕したのをよく覚えています。ダンサーだから敬語が使えない、というのは大きく間違った認識であるのに、それを周知の事実であるかのように共感を求める調子で発せられたことに、それはそれは目を丸くしました。と同時に、とてつもなく残念な気持ちにもなったのです。
「ダンサーだから○○が出来ない」という認識はその多くがあくまでも偏見であり、実際そういったイメージがあったとしても30年ほど前の先駆者の一部が遺した時代遅れの印象であることが多いのです。だからと言って「ダンサーはみんな礼儀を重んじていて社会人の鑑である」と言い切ることは大変難しいですし、そう言うつもりは毛頭にありません。今回のコラムは、結論から申し上げてしまいますと、ダンサーであろうとなかろうと、ちゃんとした人はちゃんとしているし、そうでない人も一定数いる、ということです。当たり前といえば当たり前ですが、その後輩のように誤った認識をお持ちの方もいるのではないかと思い、ダンサーの実情をお伝えしたいのです。
「ダンサーだから」という誤った枕詞に甘えたダンサーや「ダンサーってこういうとこがダメだよね」と一括りにレッテルを貼って色眼鏡で見てしまわれている方がいるのならば、そういった方にこそ読んでいただきたいですし、少しでも認識が改められれば幸いです。
●「ダンサーは敬語が使えない」発言の経緯
まずは、この記事を書く発端ともなった発言の経緯について簡単にお話ししたいと思います。学生時代からダンスをしながらアパレル系の仕事に就いた後輩がいました。その人が別の職種に転職したばかりで、気苦労が多いという話を聞いていた時のことでした。その職場では上司や取引先と打ち合わせなどでやりとりする機会がそれまでよりも多いようで、今まで以上に敬語をしっかりと使う必要があることに大変さを感じているということでした。職種や立場、話す相手やルールなどが変われば、使う言葉や意識しなければならないことも変化を求められるのは当然のことだと言えるでしょう。大変なのは頷けます。ですが、今回の問題点はそこではありません。
その中で出たのが冒頭のセリフ「ダンサーって敬語使えないじゃないですかー?」だったのです。筆者を信頼して、親しい先輩と見込んで、気軽に接してくれている結果としてそういった本音を漏らしたのだと思いますが、それは違うのではないか、本当にそうなのかと即座に反応してしまいました。
「確かに敬語や礼儀がなっていないダンサーもいるし、あなたの周りのダンサーがたまたまそれに該当するだけではないのか?ちゃんと敬語を使えるダンサーも多い」
「ダンサーに限らず、敬語が完璧ではない社会人もいるのだから、ダンサー=敬語が不得意という認識は正しくないのではないか」
「そもそも、ダンサーだから敬語は使えないのが当然だという、そんな甘い態度で仕事をしていていいのか」
みなさんはどういった意見をお持ちでしょうか。少し厳しい言葉かもしれませんが、20年ほどダンス関連の人たちとたくさん関わってきた筆者から言わせていただきますと、そういった発言は初めて聞きましたし、後輩ダンサーからの当たり前のような発言に思わず反論せずにはいられませんでした。
もしかしたら、その言葉の真意は「ダンサーは、サラリーマンなどの一般的な社会人に比べてしまうと、日常的に敬語をしっかりと使って話すことができる人の割合は、どうしても少ないと言えるのではないか。そういった環境に長くいたため、普段から敬語を適切に使って取引をするには、自分はまだ適応力が足りなく、慣れるまでに時間がかかってしまいそうだ」ということだったのかもしれません。どちらにしろ「ダンサーは敬語が使えない」という発言は決して万人が頷ける認識であるとは言えないのではないでしょうか。
●ダンサーは時間にルーズでだらしない?
敬語と同じように、残念な認識で捉えられがちなのが「ダンサーはルーズである」ということです。90年代〜2000年代に流行ったオーバーサイズのヒップホップカジュアルや、きっちりとしているというよりもあえて外したような音どりや姿勢の印象から「ルーズさがヒップホップのカッコ良さだ」と認識している人もいるかもしれません。しかし「時間を守らないことさえもヒップホップらしくてカッコいいことだ」というのはどうでしょう。あまりに自己中心的で誤った解釈であると言わざるを得ないのではないでしょうか。
どんなにカッコよくダンスが出来ても、どんなに素晴らしいレッスンが出来ても、どんなに類い稀なる振付が出来ても、時間にルーズでは信頼を失いますし、本番に遅刻、最悪の場合は間に合わないなどといったことが続けば、仕事としても成り立ちませんよね。
大事なのはメリハリではないでしょうか。リラックスしたりルーズな感じのダンスや振付がカッコよくて必要な場面と、しっかりと時間や約束を守って行動をする場面と、必要に応じて使い分けられることこそ社会人としてダンサーがとるべき行動なのではないでしょうか。それがきちんと出来ている人も多いのが実情です。
次回へ続きます。
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CHAIR(チェアー)
CHAIR(チェアー)/男子憧れの大技?!ウィンドミルをしよう!パート2
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 男子憧れの大技?!ウィンドミルをしよう! 】という記事の続きの内容になります。気になる方はそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
まずは前回の概要についてお話しさせていただきます。タイトルの通り【 ウィンドミル 】というブレイクダンスの技について筆者なりに解説いたしました。その中から抜粋して概要をお伝えします。
「ウィンドミル(=風車の意)」とはブレイクダンスの中でも「POWER MOVE(パワームーブ)」と呼ばれるものの一種です。パワームーブとはその名の如く、頭を軸に回転するヘッドスピンのような人間離れしたような技であったりアクロバット要素を含む大技の総称で、今回の記事のテーマであるウィンドミルは、その代名詞たる技だと言っても過言ではありません。「ウィンドミル」は「バックスピンを連続させることで風車のようにぐるぐると床を回転してみせる技」と言い換えることができます。
そのバックスピンとはまずどんな動きなのか、その点については前回の記事で詳しく解説いたしました。今回はいよいよ、バックスピンを連続するために必要なもう1つの技でありブレイクダンスの基礎中の基礎でもある「チェアー」についてご説明していきたいと思います。
・CHAIR(チェアー)
「チェアー」とは「椅子」という意味ですが、おおよそ椅子には見えない姿勢で動きを止める技です。前回説明させていただいた「バックスピン」という技と同様に、反時計回りでウィンドミルを実施する場合のやり方で解説しますので、反対回りで練習した方がしっくり来そうな方は、左右対称で捉えていただければと思います。
いろいろなやり方があると思いますが、そのうちの1つのやり方として、正座した状態から体の左側にカメハメ波を撃つような形を作り、そのまま90°姿勢を横に倒す形での練習方法をご紹介します。具体的には、正座したまま左肘を左脇にくっつけ、指は後ろ側に向けた状態で床に手のひらをつけにいきます。右手の指は前側をむけて床につきに行きますが、体重を支える割合としては左手の方が多いイメージです。同時に左側頭部も地面に接地させます。この時、顔から腰までが一直線で斜め(腰の方が高い位置)になります。胸はなるべく正面を向いた状態が理想的です。
一旦、この姿勢が無理なくとれるよう繰り返してみましょう。いきなり足を浮かせてしまったり、変な形で覚えたまま練習を進めてしまいますと、首や手首を変に痛めてしまう恐れがあるので注意しましょう。
それから、下半身を地面から浮かせます。両手と頭の方に充分に体重が乗っている状態であれば、腰を浮かすのはさほど苦ではありません。とは言え、いきなり両足を離そうとしたり、ましてや勢いよくジャンプしたりするのはケガに繋がりやすいのでおすすめしません。片足ずつ、少しずつバランスを探りましょう。
最終的には、足が鍵状になります。左膝が正面に突き出た形で膝から下は直角に折ります。右足も同じ形ではありますが、右膝は右側を向くような形です。これがオーソドックスなチェアーの形となります。左右の足を入れ替えたり、頭を浮かせたり、足の形を変えるなど、バリエーションは数え切れません。
●こんな練習をしてみよう
いよいよウィンドミルの説明となりますが、様々な練習方法がある中の1つをご紹介します。この方法でうまくいかない場合は、レッスンやYouTubeなどを調べて、自分に合う練習方法を見つけてみましょう。
・バックスピン→チェアー
バックスピンをした状態(つまり仰向けで開脚)で上体を右側に向けます。この時、両手はチェアーをする為にお腹や胸の前に準備をしておきます。なるべく頭を地面につける意識をしながらチェアーをしてみます。最初は足が地面についたりこすったりしてもいいので、続けてみましょう。この動きは「返し」と呼ばれます。
・チェアー→バックスピン
今度はチェアーの状態から、左足を顔の前に移動するような意識で体重を移動させます。体を支えている左手に左耳を近づけていくような流れでスムーズに地面に背中をつきに行きます。この時、しっかりと腰が浮いていて、左足を水平方向に充分に蹴って勢いをつけることができれば、再びバックスピンができます。この一連の動きは「崩し」と言います。
●まとめ
バックスピンを連続する技、それがウィンドミルです。バックスピンとチェアーという基礎をしっかり身につけ、返しと崩し(順番はどちらからでもかまいません)を反復練習し、足をつけずに連続で回転が出来るようになったら完成と言っていいでしょう。ある程度滑りやすい服装や床での練習をお勧めします。手首や腰などを痛めないよう、練習に励んでみましょう。皆さんの健闘をお祈りして結びとさせていただきたいと思います。
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WINDMILと歩む人生
WINDMILと歩む人生
ストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は 【 男子憧れの大技?!ウィンドミルをしよう! 】という記事から派生した内容となります。もしよろしければそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。その記事を書いていく中で思い出した、ちょっとしたいい話をお伝えしてみようと思い、筆をとりました。
●ウィンドミルとの出会い
筆者の思い出話にしばしお付き合いください。筆者がウィンドミルを初めて見たのは中学2年生の頃でした。当時流行っていた音楽番組を見ている中で、デビューして間もないDA PUMPの4人が鮮烈なパフォーマンスを披露してくれていました。その中で繰り出されたのが他でもない、ウィンドミルだったのです。ダンスの知識などまるでないその頃は、ウィンドミルという名前も、それがブレイクダンスを代表するパワームーブの一つであることも知る由もありませんでした。その番組の中でも解説はなく、20年ほど前ではインターネットも今ほど普及しておらず、調べることも大変困難でした。
とにかく、すごい!!カッコいい!!いう印象とインパクトだけが強い刺激となって残りましたが、ビデオをじっくりコマ送りしたところで何がどうなっているのか、どういう練習をしたらこの動きができるようになるのか全くイメージができず、その技の習得を諦めるのにはそう時間は必要ではありませんでした。DA PUMPの楽曲中の、通常のダンスの振付はなんとか見様見真似で覚えて踊ることはできていたのですが、中学生の間はウィンドミルを自分がやれるとは全く考えていませんでした。
県内で数少ないストリートダンス部(正確にはダンスサークル)のある高校に進学してからというもの、いろいろな情報や知識を持った先輩方の教えもあり、冬のある時、ウィンドミルに挑戦してみることとなりました。ただ、3年生を含めても誰もウィンドミルができない状況の中、ダンス関係のフリーペーパーやダンスの動きを教えてくれるレクチャービデオなどを参考に、ある先輩と一緒に練習を始めました。基礎のチェアーやバックスピンなどが出来るようになっていき、順調にウィンドミルに近づいていきました。
そんなある日のこと、熱心に一緒に練習してくれる先輩にふと質問したことがありました。「なんでそんなに頑張ってくれるんですか?」するとその先輩はこう答えたのです。「お前に教えるためだよ。俺が卒業するまでにウィンドミル見せてくれよ!」純粋な高校1年生だった筆者にはとても衝撃的な言葉でした。自分がやりたいからついでに教えてくれてるのかな〜というくらいにしか認識していなかったのに、まさか自分のためにあれこれ調べたり痛い思いをしながら研究してくださっていたとは…泣きそうなほど嬉しい気持ちになったのを今でもよく覚えています。
それから1ヶ月ほどでその先輩はめでたく高校を卒業するのですが、それまでになんとか、完成度はとても高いとは言えませんがウィンドミルを見てもらうことができました。目標があったり、熱意を持って練習に励むことは練習のモチベーションや原動力になるということをとても強く感じたのでした。ちなみにその先輩とは今もご縁があり、ダンス関係で一緒に活動しています。
●ウィンドミルを回り続けて
先輩と二人三脚での独学を経てようやく一周することはできるようになりましたが、そこが限界でした。一周を何度か繰り返すことは出来ても、足をつかずに連続で5周も6周もスムーズにこなせている人と比べてしまうと、圧倒的に見劣りしているのは誰の目にも明らかでした。そんなある日、塾の帰りにたまたま見つけた公共施設の共有スペースで自主練をしていると、地元で有名なb-boyチームの人と知り合い、ご厚意で本格的にレクチャーをしてもらうことが出来ました。その他にも、トーマスやスワイプスといった初歩的なパワームーブも習得することができました。ウィンドミルが繋いでくれた縁に感謝せざるを得ません。
それから筆者が高校2年生になり、新入生歓迎イベントでウィンドミルを披露したことがキッカケでダンスを始めた後輩がいたり(後に東京でも活躍するダンサーになりました)、20年ほど経つ今でも小中学生にウィンドミルを教えるレッスンやワークショップなどをやらせていただいています。いくつになっても、どの時代になってもウィンドミルは回りたいものですよね。おじいさんになっても出来たらカッコいいなと密かに野望を抱いています。
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男子憧れの大技?!ウィンドミルをしよう!
男子憧れの大技?!ウィンドミルをしよう!
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。ストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回はタイトルの通り【 ウィンドミル 】というブレイクダンスの技をテーマに文章をお届けしてまいります。名前を聞いてピンと来ないかもしれませんが、ダンスをされている方もそうでない方も一度は目にしたことがあるものではないかと思います。ウィンドミルとはどんな動きなのか、どうやって練習するものなのか、筆者なりに解説していきたいと思います。
●POWER MOVEの代名詞
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSEなど、ストリートダンスにはさまざまなジャンルや技・動き(ムーブ)やテクニックなどが山程ありますが、その中でもBREAK DANCE(ブレイキン、B-BOYINGとも言います)はアクロバティックな技やフロアに手や頭、あるいは背中などをついてくるくると回ったりする大技の割合が比較的多いダンスです。
「ブレイクダンス」と聞いて「頭で回ったりするやつでしょ」と答える方は比較的多いかと思われますが、そのイメージはあながち間違いとは言い切れません。他のダンスには見られない大きな特徴であると言えるからです。
ただ、実際にブレイキンを練習し始める時に、いきなり頭で回る技(=ヘッドスピン)から入る人はそう多くはないでしょう。もちろん、その技がどうしてもやりたい!ということで習得を目標にされる方もいると思います。ですが、多くの人はおそらく、フリーズという止まる動きの総称の基礎中の基礎であるCHAIR(チェアー)やブレイキンのベーシックなムーブであるFOOT WORK(6歩、3歩、1歩などがあります)から取り掛かったり教わったりするのではないでしょうか。
その過程の中で「POWER MOVE」に興味を持ったり挑戦したくなる人も多いのではないでしょうか。パワームーブとはその名の如く、ヘッドスピンのような人間離れしたような回転技であったりアクロバット要素を含む大技の総称で、今回の記事のテーマであるウィンドミルは、その代名詞たる技だと言っても過言ではありません。ではウィンドミルとは具体的にはどういった技なのでしょうか。
●ウィンドミルとはどんな技?
「WINDMIL」とは「風車」という意味です。たしかに、両脚を大きく開いてフロアに背中や手を交互につくようにして回転するその様子は風車のようで、近くにいると実際風を感じます。しかし、その名称はあくまでも通称で、呼びやすいため定着したと考えられます。元々のネーミングは「CONTINUOS BACK SPIN(コンティニュアス・バックスピン)」であると言われています。つまり「連続したバックスピン」というわけです。不親切を承知でざっと説明してしまいますと「バックスピンを連続させる為に、間にチェアーを挟む。その流れをスピーディーにスムーズに行い、床を転がるような動き」となるでしょうか。
これだけ読んでも、ブレイクダンス未経験の方はまったく動きが想像できないと思います。ある意味では、前述したように「ブレイクダンス=ヘッドスピン」とイメージされる方が多い理由もうなずけるのではないでしょうか。ウィンドミルは言葉だけではイメージも説明もしづらいですが、ヘッドスピンはイメージも説明もある程度しやすい、ということです。
もう少し具体的に言語化してみます。ウィンドミルという技を理解するにはまず、バックスピンとチェアー、この2つの動きを理解するのが早いかと思われます。
※ ウィンドミルを含むパワームーブは、どの技も人それぞれにしっくりくるやり方や覚え方、教え方が存在します。YouTubeなどで解説動画を出されている方もたくさんおられますが、完成形は近いものの、その過程や練習方法は千差万別です。今回はあくまでも筆者の経験をもとに記述してまいります。ご了承ください。
・バックスピン
背中のみを床につけて横回転する動きです。ある程度広くて凹凸のない場所に横たわり、両脚を水平に蹴って勢いをつけます。この時、右向きか左向きかで変わってきますが、おそらく反時計回りがオーソドックスだと思われますので、まずはそちらで試してみましょう。
左肘を床につくような形で横向きに寝そべり、右足を左方向に水平に蹴ります。その後、少し遅れるように左足も水平に蹴ります。この時、先に蹴った右足は股関節を開くようにしますが、上方向や頭のほ方に流れてこないよう気をつけます。あくまでも、横に遠心力をかけるための動作です。
それから、横向きになっていた体を仰向けにし、背中の一部(腰よりは頭に近い位置)だけを接地している形になります。コマのような要領で、接地面積が少ないほど摩擦抵抗も少なくなり、回転はしやすくなります。蹴りで生み出した横回転を補佐するために、左手で軽く床を押すと更にスムーズに回れます。
最終的には、仰向けでやや背中が丸まっている形でできるだけ開脚した姿勢、この状態でくるくると1〜2周できるようになればバックスピンの基礎はできたと言えます。ウィンドミルをする為だけであれば半周もできれば充分ですが、蹴りの練習や強化にもなるため、2周以上を目標にすることをおすすめいたします。
続いてチェアーの解説をしたいところですが、次回へ続きます。
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ダンスにつきもの?こんなケガに気をつけよう!
ダンスにつきもの?こんなケガに気をつけよう!
「ダンスをしていてこんなケガをしたことがある」という経験をお持ちであったり、そういった話を聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は 【 ダンスに大事なストレッチ 〜 前編 〜 】という記事から派生した内容になります。もしよろしければそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
日常的にダンスをしている人もそうでない人も、意識して日々のストレッチをすることで効果的に柔軟性の向上やケガの緩和や防止が期待できる、という主旨の記事を書かせていただいたのですが、反対に「過去にこんなケガをしてしまった」「もう少しケアや注意をしていればそうはならなかったかもしれない」というお話をしてまいります。筆者もはじめからしっかりと意識をしてストレッチをしていたわけではなく、ケガをキッカケに意識するようになったのです。そういった経験から、レッスンなどでも入念にストレッチや筋トレをするようになりました。ケガは実際に経験しないと警戒しづらい部分もありますので、筆者の実体験を文章という形で共有することで、少しでもその感覚に近づき、気をつけていただければと思います。
●こんなケガがつらかった
・太ももの肉離れ
ストレッチ不足のせいでケガをした経験は少ないのですが、その中でも筆者が最も苦い思いをしたのが右脚の太ももの肉離れでした。初めて経験したのは20代前半の頃です。あるテレビ番組の収録のために、ちょっとした振付のあるダンスシーンで踊った時のことでした。若かったことや、テレビの収録で浮かれていたこともあるのでしょう、ストレッチをろくに実施しないまま踊り、案の定その日のうちに太ももに違和感を覚え、踊るどころかまともに歩くことすら困難な状態になってしまいました。
その当時は、何が原因でどんなケガなのか把握できていませんでした。ですが2〜3日しても症状は回復せず、近くの整形外科に行って診てもらったところ、肉離れという診断でした。肉離れは簡単に言ってしまえば激しい筋肉痛です。筋肉痛の時ですら、ちょっと動くと痛みを伴ったりまともに力が入らないですよね。そういう思いをされたことがある人ならばお分かりかと思いますが、筋繊維が激しく損傷してしまっている状態ですので、更に辛い状態であると想像していただければよいかと思います。
翌週、同じ振付のシーンがあり、あろうことか治りかけの同じ部分を痛めてしまいました。その時原因がはっきりとわかったのです。立った状態から、一気に右脚の太ももに体重をかけるようにしゃがむパートがあり、それを充分なストレッチを行わずにやってしまった為、筋肉に過度な負担がかかり肉離れになってしまったのです。
それからというもの、太もものストレッチをしっかりと行うように気をつけており、以来、同じケガはしていません。
・首の筋違え
あるブレイキンの技を練習していた時です。三点倒立の状態から横軸の回転を加える、いわばヘッドスピンのような技なので、首に負荷がかかることは想像に難くないですね。最初のうちはなんともなかったのですが、練習をしてしばらくすると疲れもあり、ちょっとした拍子でぐっと力がかかってしまい、瞬時に痛みが走りました。それから1週間ほどは、首だけを横向きに回転させることが難しく、振り向く時やベッドから起き上がる時などは、首に負担をかけないよう体ごと固定して動くようにしていました。ストレッチや筋トレを意識しながら練習していくことが必要だと学びました。
・ぎっくり背中
バク宙を練習していた頃の話です。充分にストレッチをして始めたつもりでしたが、数回繰り返しているうちに疲れが蓄積していたのか、着地した瞬間に背中に今まで感じたことのない痛烈な衝撃が走りました。そのまま力が入らず倒れ込んでしまったのですが、しばらくは、ほんのちょっとした動作のたびにその鈍痛が再現されました。いわゆるぎっくり腰より広範囲のようで、背中全体が痛い状態で苦しかったです。
数日中には普段の動きが出来るようには戻ったのですが、それからというもの日常のふとした動作でも同じような症状が出てしまうことが稀にあります。ですので、腰に負荷をかけないよう体幹トレーニングなどを意識し実践するよう心がけています。実際はっきりとした症状が出るのは、ニ年に一回ほどで、比較的効果が表れているのではと実感しています。
●さいごに
いかがでしたでしょうか。「痛そうだな〜」「そんなケガしたくないな〜気をつけよう」などと意識の改革に役立ていただければ幸いです。健康の維持、普段の活動の維持、技術や体力向上などのためにも、ストレッチや筋トレは意識しておこなってみることをオススメいたします。
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こんなストレッチが効果的!
こんなストレッチが効果的!ダンスに大事なストレッチ 〜 後編 〜
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 【 ダンスに大事なストレッチ 〜 前編 〜 】という記事の続きの内容になります。まずは前回の概要についてお話しさせていただきます。なぜストレッチをした方がいいのか、ダンサーの場合はどういった必要性があるのかを筆者なりに解説いたしました。下記、概要となります。
①ケガの防止や緩和
ダンス経験の有無にかかわらず、適度なストレッチをすることは普段の生活においてもケガの防止に繋がります。特に慢性的な肩こり、腰痛などでお悩みの方は簡単なストレッチからぜひ試してみてください。たった10秒ずつでも何もしないよりはいいはずです。
日々ダンスを習ったり教えている人ならば尚更です。ケガをして練習ができなくなってしまってはフラストレーションが溜まるでしょうし、何よりうまくなりません。プロならば、常にケガは防止する姿勢であることも最低限の仕事だと言えるでしょう。
②可動域を広げる=ダンスの可能性を広げる
ストレッチをしっかりすることで、動ける幅が広がります。より派手なキックが出来たり、肩や股関節の柔らかさを活かしたムーブやフロア技など、充分な可動域があれば無理なく決まります。
日々、適切なストレッチを繰り返すことで、もっと長く広く深く、ダンスを楽しめるようになるのではないでしょうか。
上記内容をより詳しく読まれたい方は【 〜前編〜 】をご拝読いただけますと幸いです。それでは今回の本題へとまいりましょう。
●こんなストレッチが効果的
ダンスをされていない方もダンサーの方も、日常的なストレッチはおすすめしたいのですが、では具体的にはどのようなことをすれば効果的なのでしょうか。専門的な内容は沢山の書籍や映像商品をご参照いただくのが間違いないと思いますし、昨今ではYouTubeやオンラインレッスンなどでも本格的なストレッチを体験できると思います。ご自分で調べたり実行することで充分な効果を得られている方はもちろん言うことはございません。ただ、ダンスレッスンを受けたり行っている方で「いつもやってるのにあんまり効果を感じない気がする…」という方の為に2点だけ簡単なアドバイスをさせていただきます。
・伸びているところを意識する
出来ているようで出来ていない人が多いのですが、先生の真似をしてただポーズをするだけでは充分な効果は得られません。振付のように順番通りにポーズをするだけでは不十分なのです。「このポーズをすることでどの部位を伸ばそうとしているのか」それを意識するだけでほぐれ方は変わってきます。ある程度柔軟性に自信のある方は、角度を深くしてみたり、他人に軽く押してもらうなど、適度な負荷をかけることも必要です。ぜひお試しください。
・踊る前には身体を動かす、踊った後には伸ばすだけがよい
こちらも似たような記述にはなってしまうのですが、普段のストレッチで、一つのポーズをしている時どのようにしていますか?同じ形のまま10〜20秒ほどキープするようなストレッチをされる方もいらっしゃいますが、実はこれは運動前には最適な方法とは言い難いのです。
ストレッチには【動的ストレッチ】と【静的ストレッチ】の2種類があり、その方法や目的が異なります。動的ストレッチは、軽く反動をつけてリズミカルに筋肉を動かすことで柔軟性を向上させたり、体温を上昇させるといった効果が期待できるため、運動前に行うのがよいとされています。反対に静的ストレッチは、体を動かさず30秒ほど静止させることで、筋肉を休めることでリラックス効果も得られるそうです。
何事も目的に沿った正しい方法を知り実践することで、効率的にパフォーマンス向上が出来るのではないでしょうか。
●さいごに
普段、意識してストレッチをしたり習慣となっていない人にとっては、ストレッチをしようとすることすら億劫であったり、重い腰が上がらない方もいらっしゃるかと存じます。ですが、出勤前や休憩中、運動前後や就寝前など、ちょっとした時に何かのついでにでもはじめてみましょう。正しい方法で行えば、やればやるだけ少しずつ効果は出てくるはずです。
筆者もコロナ禍で一時ダンスを封じられ、自宅で同じ姿勢でこもる日々が続いた時、びっくりするほど柔軟性が失われてしまい愕然としました。しかし2〜3ヶ月かけてじっくりとストレッチを行った結果、以前のような柔軟性を取り戻すことが出来たのです。また、元々体が柔らかくなく、社会人になってから筆者のダンスレッスンを受け始めてくださった生徒さんも、だんだんと日々の成果が出てきました。立位体前屈をする際、以前は膝の高さほどがやっとでしたが、今では指先が床につくほどまでに至りました。とは言え二年ほどかかってようやくではあるのですが。石の上にも三年ということわざがありますが、まさにその通りですね。
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