安心?不安?クラブイベントの実情
安心?不安?クラブイベントの実情
みなさんは、いわゆるクラブイベントに参加したことはおありでしょうか。ダンス関係者やダンスを観るのが好きな方、クラブで楽しむのが好きな方はたくさんいますが、コロナ禍においては積極的にその参加を明示するのが憚られるかと思います。筆者も以前に比べますとクラブイベントに行く回数は激減してしまいましたが、まったく行っていないわけではありません。とは言っても2ヶ月に一度行くか行かないかくらいの頻度ですし、体調や感染症対策などにも気をつけながら楽しんでいます。
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…ストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回はタイトルの通り【クラブイベントの実情 】をテーマに文章を展開してまいりたいと思います。
●クラブイベントのイメージと中身
一般的に「クラブ」は「チャラそう」「怖そう」「汚そう」などとネガティブなイメージを持たれている割合が多いと推察します。場所やイベント内容によってはそれに近い場合も多からずあり得るとは思いますし、筆者もはじめはそういった偏見を持ち合わせていました。しかし、筆者が都内でダンサーとして活動してきた約20年間の中で、実際に嫌な思いをしたことはごく稀ですし、人にクラブイベントをお勧めできないような怖い経験をしたことはありません。特にダンス関連のクラブイベントは、恐らくみなさんが思っているよりは、安全かつ健全である場合がほとんどであると言えます。
ダンスがメインコンテンツのクラブイベントは、基本的にはダンスをすること・観ることが主要な内容となります。それは昼〜夜の時間帯であっても、深夜帯であっても同様です。例えばダンスバトルが行われたり、振付をしたチームやユニットによるダンスショーケースが行われたり、DJタイムで踊りあったり。その合間にバーカウンターでは楽しくお酒を酌み交わして交流をはかったりします。これらが基本的なクラブイベントの実情であると言えます。
筆者は個人的に「タバコくさそう、酒で騒いでる人が多そう、音がうるさそうだし混んでいそう」というイメージを持っていました。昔はそうだったかもしれません。しかし近年では喫煙エリアが小さくなっていたり、イベントによっては禁煙であるところもあります。ダンスフロアを歩いていても、タバコの火が危なかったり、床に吸い殻が散乱していることもありません。アルコールが好きな人たちは一定数いますが、飲めない人や無関係な人に迷惑をかけたりするほどではありません。音量はそれなりに大きいですが、それもクラブイベントの醍醐味でありますし、スピーカーの目の前でなければ大概の人は慣れるでしょう。イベントの人気によっては混んでいる場合もあり、すごい時には立ち見でぎゅうぎゅうのまま2〜3時間…という時代もありました。しかし、昨今はさほど混んでいませんので「人が多すぎて目当てのダンサーが見られなかった」ということも少ないのではないでしょうか。
あくまでも、筆者が足を運ぶイベントがそうであるだけで、どこでもそうであると一概には言えませんが、必ずしも「クラブイベントに行くのはよくない!」とは言えないということは主張させていただきます。
●気になる感染症対策は?
新型コロナウィルス感染症が猛威を奮いはじめた2020年、この一年はその開催は皆無であったと言えますが、2021年あたりからのイベントでは、入り口や控室などでのアルコール消毒や検温の実施はもちろん、アプリや用紙などで出演者の体調をチェックしたり、可能な限りマスクの着用やソーシャルディスタンスの確保を促しているイベントばかりでした。また、声を出しての応援なども控えており渋谷には「黙援」を掲げているクラブもあるほどです。
2022年も終わりに近い現在では、ワクチンの実施などが広まってきていることもあり、必要以上に神経質にならない人が多い傾向かと思いますが、踊る時以外はマスクをしている参加者・お客さんがほとんどです。もちろん、絶対に何かに罹る危険性はないから大丈夫!という確約はできません。自分や周りのことを考えた行動を心がけるのは当然のことでしょう。
●まとめ
いかがでしたでしょうか。繰り返しにはなりますが、クラブイベントだから、というだけで「危険、よくない」というわけではないのが少しでも伝われば幸いです。もちろん、完全に安心・安全であるとは言えませんが、それはどんな場所でも同じことではないでしょうか。風邪でもなんでも、罹ってしまう時は罹ってしまうし、気をつけていれば防げるものだと思います。どうしても気になるようであれば外出を控えるのが一番でしょう。結局は自己判断・自己責任ということになりますが、その上で楽しむのならば、クラブイベントはよい空間であると言えます。
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進化するDリーグ! 〜 後編 〜
進化するDリーグ! 〜 後編 〜
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 進化するDリーグ! 〜 前編 〜 】という記事の続きの内容となっております。そちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
前回に引き続き、Dリーグを好きな人はもちろん、あまり観ていない人やダンスのプロリーグがあることさえ知らないという人、どなたにでも読んでいただき、更に興味を持っていただきたく記事を書かせていただきます。アメリカで生まれ、日本でも独自の進化を遂げているストリートダンス。それをプロリーグという形で本気で広めようとしている活動の、ほんの一助になれば嬉しいです。
2020年発足のDリーグは確実に進化していて、楽しめる人が増えてきています。その大きな1つの要因として「対戦方式の改訂」が挙げられます。こちらの内容は「〜前編〜」の方で詳しくお話ししていますが、2022年〜23年に渡って開催されている3rd season現在においては、12の企業チームが参戦しています。それらが2チームずつ対戦し、計6試合を行う形式となっています。審査員も観客など、観る側にとっては観やすくなった、進化した、と言える点だと思います。
他にも「進化した」と言えるポイントがありますので、ご紹介したいと思います。
●パフォーマンス直後の解説の導入
Dリーグ開幕初年度は、各チームのパフォーマンスが終わると、踊った本人たち(主にリーダー)にインタビューが行われたり、振付や総合演出を担当するチームディレクターの方のコメントの時間がありました。そこでは、披露されたショーケースの見どころであったり、メンバーやダンスへの想いであったり、Dリーグへの感謝の気持ちであったり、そういったものが主観的にメッセージとして発信されていました。ダンスは言葉のいらないボーダレスな表現方法であるため、世界中で楽しんだり交流したり出来る素晴らしいものではありますが、言葉を付け加えることで、その良さや見方が更に深まったりするのもプラスであると言えます。
現在日本国内でテレビ放送をされているスポーツ番組などでも、必ず解説がつきますよね。お茶の間の視聴者が必ずしもそのスポーツのルールやチームの事情、選手の状態などに詳しいわけはありませんし、たくさんの方にその良さを伝えるには必要な要素だと言えます。実際筆者も、詳しくないスポーツの番組を観る時、解説者による説明によってよりそのパフォーマンスに見入ることが出来ます。
ダンスの場合も同じことが言えます。ダンスをしている人であっても、その瞬間瞬間、すべての見どころを把握できるわけではありませんし、ダンスの経験がない人に対してもDリーグを好きになってもらいたいのであれば尚更です。「今のパフォーマンスのどこが良くて、どこがすごいのか」「誰がなにをしたことが得点、あるいは減点に繋がるのか」そういったことを視聴者がなるべく等しく理解できるようになることで、ダンスも他のスポーツのように、一般的に好きになってもらえる視聴者が増えるのではないでしょうか。
そう考えたのかは不明ですが、前年度の2nd seasonからは、各作品後に解説がつくようになりました。入念な事前取材によって、作品のアピールポイントや意味合い、選手の想いやチームの理念などが伝えられ、更にその作品やチーム、ひいてはDリーグへの思い入れが強くなる一因になっています。
●審査ポイントの解説
それでも、審査員の評価に疑問を覚えることもあります。「なんとなく、ダンスのここを見ればよい、というのはわかってきたが、審査員がどう評価して得点を出しているのかよくわからない」ということもあり得ます。ダンスは、スポーツと違い「これをしたから1点、これをすると反則」という明確な基準があまりありません。審査員であるダンサーの感覚や経験値に基づく評価に頼る部分が大きいのです。ただ、1チームごとに審査員5人全員がコメントをすると、全体のイベントとしての流れが最善とは言えないと思います。話が長くなったり、次のパフォーマンスが早く見たい、という不満が出る恐れもあります。
そこで、後日YouTubeにて審査員の審査ポイントを詳しく解説する動画がアップされるように改善されたのです。これにより「スムーズな進行」と「審査結果を詳しく知りたいという欲求」どちらも満たされることとなったのです。
●まとめ
他にも、初年度や前年度より変わった点はあります。観る人よって、どの点がよくなったか、前の方がよかったか、などいろいろ意見が分かれる部分でもあると思いますが、それぞれが楽しめる部分を見つけながら、気に入ったチームや選手を応援したり、ダンスを好きになってくれる人が増えていけばこれ以上素晴らしいことはないと思います。Dリーグやダンスの発展を心よりお祈りし、結びといたします。ご拝読ありがとうございました。
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進化するDリーグ!
進化するDリーグ! 〜 前編 〜
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 ダンスのプロリーグ "D.LEAGUE" 】それから【 Dリーグ、表裏一体のその面白さと課題 】という記事の続きの内容となっております。そちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
今回の記事はすでに「Dリーグが好きです!」という人や「Dリーグをやっていることは知っているけど毎回は観ていない」という人、それから「ダンスのプロリーグがあることをまだ知らない」という人、どなたにでも読んでいただき、興味を持っていただけたらと思います。特段Dリーグへ思い入れがあったり、宣伝することで筆者に利益があるわけではございませんが、自分も学生時代から好きで長年続けてきているストリートダンスを、本気で広めようとしている活動のほんの少しの一助にでもなればとの思いがあります。
まず、言わせていただきたいのが「Dリーグは確実に進化していて、楽しめる人が増えてきている」ということです。前回の【 Dリーグ、表裏一体のその面白さと課題 】という記事では、タイトル通り、その面白さと共に生じている課題…伸びしろの部分(あくまで筆者が感じていることですが)について包み隠さず書かせていただきました。それを踏まえた上でも「進化している、楽しめる人が増えている」ということは間違いなく言えます。それは、どういった点においてなのか、ご説明してまいりたいと思います。
●進化するDリーグの対戦方式
2022年〜23年に渡って開催されている現在の大会期間は「3rd season (サードシーズン)」と呼ばれています。Dリーグというダンスエンターテイメントが開始されてから第3期めであるということです。3期めともなりますと、様々な点に修正・改善が施されています。その最たる例として「対戦方式の変更」がまず挙げられるでしょう。
3rd season現在においては、12の企業チームが参戦しているのですが、それらが2チームずつ対戦し、計6試合を順に行う形式となっています。つまり、赤コーナーの1チームが踊ったあと、すぐに青コーナーのもう1チームが踊ることで、審査員も観客も見比べやすい状況にあるということです。
2022年10月2日のROUND 1を皮切りに、2023年4月5日のROUND 12まで、全チームが総当たり戦を行います。審査員はしっかりとした経歴と審美眼を持つプロ中のプロダンサー5人(毎回一緒ではありません)の審査ポイントと、専用アプリの会員による投票で決まるオーディエンスポイント、合計6票が試合ごとに2チームに投じられるのです。
例えば5人の審査員が赤チームに投票、オーディエンスポイントは青チームに投票された場合、赤チームが勝利、勝ち点3を得ます。敗退したチームは0ポイントです。票が3:3になった場合は引き分けですので、両チームに1点が加算されます。また、6:0で勝利した場合には特別ポイントとして、1点が付与される為、一挙に4点を得ることが出来、他のチームと差を広げることが出来ます。これを「SWEEP(スウィープ)制度」といいます。
* さらに詳しい審査基準やルールなどが気になる方は、DリーグオフィシャルホームページやYouTubeをご覧ください。
過去の1stおよび2nd seasonの場合は、全チームが順にパフォーマンスを行い、その合間にディレクターやリーダーのダンサーのコメントなどが入り、それはそれで見応えがあったのですが、いざ審査となりますと、最初の方のチームと最後の方のチームとでは点数の付け方が微妙に難しかったり、観客も少し印象が変わってしまうこともあります。3rd seasonの対戦方式も、それはそれで難しい側面(特に敗退チームの悔しさは想像にたえません)もありますが、観る側としては観やすくなった、進化した、と言える点だと思います。
中には「2nd seasonまでは観ていたんだけど…」という人もいるのではないでしょうか。筆者も正直に申し上げますと、2nd seasonの途中から、忙しさもあり毎回は観れていませんでした。第3期ともなり、新規チームが参入したり、これまでのチームもメンバーやディレクターが替わったりしたこともあり、また改めて観てみようと思い立ちました。はじめはルール変更などに戸惑いも多少ありましたが、ROUND 1、ROUND 2と見ていくに連れて、その進化のお陰でまたDリーグを楽しく拝見させていただけております。何事も、現状維持ではなく、常に改善を求めて進化していくことで発展・継続していくのだろうなと改めて実感しました。
他にもその進化した見所ポイントがありますので、次回の記事でもご紹介させていただきます。ぜひご拝読ください。
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Dリーグ、表裏一体のその面白さと課題
Dリーグ、表裏一体のその面白さと課題
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 ダンスのプロリーグ "D.LEAGUE" 】という記事の続きの内容となっております。そちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
まず前編の内容を振り返っておきます。1980年代から日本でも楽しまれ、独自の進化を遂げてきたストリートダンス。その日本発世界初のプロリーグが「D.LEAGUE ( ディーリーグ /以下、Dリーグ )」です。第一生命保険をはじめ、名だたる企業の力が結集された新たなダンスのステージです。
Dリーグのダンスチームは、ディレクターを筆頭に若手からベテランまで実力派ダンサーが集結し、それぞれ得意なジャンルや作品を磨き上げ、勝負します。またAbema TVやニコニコ生放送、YouTubeなど様々なメディアで展開したり、Dリーグ専用アプリから一票を投じることで観客も参加することができます。それは間違いなく新時代のダンスの楽しみ方の1つであり、また「Dリーガー」は夢のある職業の1つとして確立されるであろうとも言われています。
ただ踊るだけではなく、企業名を背負って戦い、会場や配信で応援してくれる大勢の人たち、目の確かな審査員も居並ぶという凄まじいプレッシャーを跳ね除けて最高の挑戦とパフォーマンスをするDリーガーのみなさん、心から賞賛に値します。
●Dリーグの難しさ
とても魅力的かつチャレンジングな試みに目を見張らざるを得ないDリーグですが、生まれたてのプロジェクトなので良い点ばかりではなく、改善の余地があり「伸びしろ」の部分も感じることがあります。それはつまり、今後進化が楽しまだあるということです。今回の記事ではそこにスポットを当ててみます。
・ダンスを知らない人に伝える難しさ
2022〜23年シーズンのDリーグでは全12チームが毎回しのぎを削る、魂を削るような激闘が繰り広げられています。その全チームが同じダンスジャンルであれば、優劣を見比べるのは比較的容易かもしれませんが、そうではないのは一目瞭然です。あるチームはヒップホップを得意とし、あるチームはロックやポップやブレイキンを武器に戦います。またあるチームはコンテンポラリーの要素で世界観を創りあげ、またあるチームはニュージャックスイングを主軸に作品を練り上げます。さながらダンスの異種格闘技戦なのです。これは昔ながらのダンスコンテストにおいても同様のことが言えるのですが、その現場でジャッジしているのは、いろいろなダンスに精通しているプロフェッショナルなダンサーである場合が多く、観客もダンスフリークが目立ちます。
もろちん多種多様なダンスが存在し、それぞれの良さを存分に観られるのは醍醐味なのですが、Dリーグはダンスを知らない人にも観られるように発信を続けています。ダンスそのものの評価の仕方もわからない一般の人たちにとって、ジャンルの違いというのも伝わりづらいものがあるでしょうし、それをどう比べて、その作品のどこがどう審査員に評価されているのか…それがダンスを知らない人にまで伝わるまでには時間がかかりそうです。ですが、それを乗り越えた時に、さらにダンスに興味を持つ人、Dリーガーを夢見る人が増えるのではないでしょうか。
・見る位置によって印象が変わってしまう難しさ
いろいろな声を拾い集めてみると、審査員席からステージを見た時・客席からステージを見た時・そして配信でステージを観た時の印象が、それぞれ違ってくるようです。どんなスポーツでも起こり得ることではあると思いますが、まずは審判や審査員が適正にそのパフォーマンスを評価できるのは第一だと思います。その上で、圧倒的多数の観客も納得できる形で楽しめるのが、大衆娯楽としてはベターではないでしょうか。
観客席の、席の場所によって見え方(間近で見上げるような形、正面から見る時、斜めから見る角度、奥の席からステージ全容を見渡せる状態)が変わってしまうことも、それによって審査員と印象が異なってしまうこともある程度は仕方ないことではありますが…単なる「ダンス鑑賞」ではないのですから、勝敗の判断があまりにズレてしまうような状況は改善された方がいいのかもしれせまん。
配信では臨場感がない分、落ち着いてパフォーマンスを見極められます。しかし、カメラが切り替わってしまい、全容が観られずに印象が少し変わってしまう場合もあります。会場で直接観戦した後に、配信アプリで視聴した人の感想を聞くとやはり「生で観るのと結構印象が変わる」とのことでした。角度や画角のみならず、照明や画質によって衣装の見栄えやダンスの見え方も変わります。そういった差異があると「審査員の判断がよくわからない…」という不満感も出てきてしまうのかなと残念に思います。
●まとめ
ダンスに詳しい人やそうでない人、いろいろな場所から観る人、それぞれ見え方が違うのは面白い点でもあり、ダンスや観戦方法の特性上改善が難しい点もありそうですが、なるべく多くの人が納得して楽しめる形を模索してほしいです。観客によるオーディエンスポイントも勝敗を分ける要素として大きく関わっていることも考えますと、改善の余地はあると思います。
ただ設立初年度に比べますと、視聴方法の拡大や解説の導入など徐々に見やすくわかりやすく、改良が見られています。これからのDリーグの躍進に注目していきましょう。
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ダンスのプロリーグ "D.LEAGUE"
ダンスのプロリーグ "D.LEAGUE"
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回はタイトルの通り【 ダンスのプロリーグ "D.LEAGUE" 】というテーマで文章を展開してまいりたいと思います。
みなさんは、プロリーグといえばどんなものを思い浮かべますか?日本では野球やサッカーがメジャーでしょうか。1980年代ころから日本でも楽しまれ、独自の進化を遂げてきたストリートダンスにも、プロリーグが存在します。それこそが「D.LEAGUE ( ディーリーグ /以下、Dリーグ )」です。
●Dリーグってどんなもの?
それではDリーグについて、簡単ではございますがご説明させていただきます。Dリーグは、日本発世界初のプロダンスリーグとして、2020年に株式会社Dリーグによって発足されました。第一生命保険がタイトルスポンサーとなり、初年度は9つの名だたる企業名を冠したダンスチームが結成され、半年間しのぎを削りました。その栄えある初代チャンピオンに輝いたのは「avex ROYALBRATS (エーベックス ロイヤルブラッツ)」でした。ディレクターであるRIE HATAさん率いる選りすぐりのダンサー達がその頂点に立ちました。
Dリーグのダンスチームは、それぞれがディレクターであるダンサーを筆頭に若手からベテランまで実力派ダンサーが集結し、それぞれ得意なジャンルやダンスの作品を磨き上げ、勝負します。ステージに立つメンバーがどのチームも必ず「8人」であること以外は大きなルールはなく、まさにダンスの異種格闘技戦の様相を呈しています。「SPダンサー」と呼ばれる期間限定で投入されるゲストダンサーの使い所も戦術や見所の1つです。そしてその作品たちを厳正にジャッジする大御所ダンサーさんやプロスポーツ選手の方々などが顔ぶれを揃えます。
●Dリーグの視聴・観戦方法は?
Dリーグの応援専用アプリが開発されており、視聴者も投票することが出来ます。それがオーディエンスポイントとして反映され、プロ同士、企業のメンツ同士の熱き戦いに清き一票を投じることで観客も参加することができます。
またAbema TVやニコニコ生放送、InstagramやYouTubeなどさまざまなメディアで展開することで新たなダンスファン、Dリーグファンを獲得できると期待されています。それは間違いなく新時代のダンスの楽しみ方の1つであり、また「Dリーガー」は夢のある職業の1つとして確立されるであろうとも言われています。
前述した配信アプリなどで視聴することも可能ですが、本番を生で観戦することも出来ます。会場では、Dリーグ所属チームのグッズ販売などがあったり、一般のダンサーのショーケースが観られるコーナーがあるなど、その盛り上がりは疑う余地がありません。
会場では、ダンサーの熱や表情などを肌で体感することが出来るという良さが味わえる一方で、座席によってはショーケース全体が見渡せなかったり、応援したいチームと反対側のエリアになってしまったりと、まだまだ改善の余地はありそうです。そういった臨場感は得られないものの、Dリーガーたちの魂のこもった作品の数々やダンスの見所を逃さずチェックできるのは配信のいいところですね。どちらも一長一短ありますが、いろいろな楽しみ方が出来るのもDリーグの魅力の1つなのではないでしょうか。
●Dリーグの凄さと難しさ
ここまでのお話で、なんとなくDリーグのイメージが掴めてきたでしょうか。もちろん実際ご覧になっていただくのが一番伝わりやすいのですが、この記事をお読みくださることで、さらに興味を持っていただければ幸いです。
同じダンサー、振付師としてDリーグの凄さを少し語らせていただきます。なんといっても、素晴らしいクオリティの作品を約3週間おきに10本以上披露し続けることが驚きです。ダンスの振付や練習はもちろんのこと、衣装、楽曲、照明の準備がその短期間で行われているのはもはや、人間離れしています。もちろん、シーズン開始前から入念な準備や打ち合わせなどがあってこそなのは承知の上ですが、それでも毎度、大きなミスなくやりきる姿に感動すら覚えます。
ただ踊るだけではなく、企業名を背負って戦い、観戦しに来てくれる人や配信で視聴してくれる人もたくさんいる。選ばれた審査員も居並ぶ中いつも同じようなダンスをしていても勝てるわけもなく…そこには想像しえないプレッシャーが絶えず存在するはずです。それを跳ね除けて最高のパフォーマンスをするDリーガー、心から賞賛に値します。
●Dリーグの難しさ
ここまではその魅力について事細かに綴ってまいりましたが、まだまだ新しいプロジェクトなので、良さばかりではなく、難しさを常に感じざるを得ません。それは安直に「ダメなところ」と言い捨てるのではなく改善の余地がある「伸びしろ」であり、むしろ今後楽しみな部分でもあるのです。次回の記事ではそこにスポットを当てます。これからのDリーグの躍進に注目していきましょう。
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レンタルスタジオの需要
レンタルスタジオの需要
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。突然ですが、みなさんはダンスの練習をなさる時に、どんな場所で練習なさっていますか?また、普段ダンスをしていない方は、どういったところで練習しているイメージをお持ちでしょうか。学校の中、公園などの屋外、公民館などの施設、いろいろな選択肢が思い浮かびますが、今回はレンタルスタジオにスポットを当ててみたいと思います。
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回はタイトルの通り【 レンタルスタジオの需要 】というテーマで文章を展開してまいりたいと思います。
●レンタルスタジオのあれこれ
まずレンタルスタジオとはどんなものか簡単にお話しいたします。常になんらかのレッスンで使用するために経営するダンススタジオなどとは違い、レンタル(貸し借り)をしているスタジオのことです。実にその名称の通りですね。ホームページや専用LINEなどでスケジュールやスタジオのスペック(広さや床の材質、鏡の位置など)をチェックし、空いている時間に借りたいスペースがあれば誰でも予約し、なんらかの練習ができるということなのです。
ダンスのみならず、よさこいやお芝居の稽古であったり、アイドルの卵のパフォーマンスの練習、打ち合わせなど多様な目的で使用することができる場合が多く、その需要は年々高まってきているのではないでしょうか。
それでは更に、具体的にその用途や利便性についてお話ししてまいりましょう。
●ダンスレッスンや練習で活用
昨今、主にダンスの練習での使用を想定されたレンタルスタジオが増えてきている実感があります。都内、とりわけ山手線の駅周辺ならどこにでもレンタルスタジオがあるイメージです。では、レンタルスタジオはダンサーにとってどんな場所なのでしょうか。
・ダンスの練習やレッスンをする場所としての利用
ダンスを目的とした利用が可能なスタジオであれば、ある程度の大きさの鏡や音響設備が用意されており、床の材質はリノリウムや木の板、地下などであればコンクリートである場合もあります。そういった場所を1時間〜2時間程度の時間でレンタルすれば、ダンスを練習することはもちろん、教えたり教わったりすることも可能です。
スタジオにはいろいろな広さがあり、それによってレンタル料金も異なってきます。また、多くのスタジオは30分または1時間単位でレンタルすることができる為、必要な時間の分だけ金額を支払えばいいので効率的です。少人数かつそれほど床面積が必要でないジャンルや内容でのレッスンの場合は、20平方メートル未満のスタジオで十分でしょう。そういったスタジオのレンタル料金の相場は、大体30分600円前後です。6人前後で使用する場合には20平方メートルから30平方メートルほどの面積を擁するスペースがあればちょうどよく、30分1000円以内で借りられる安価な場所も多いです。それ以上の大人数となりますと、都内で駅から近いところだと値段が高くなるか、なかなか競争率が高いです。
このように、用途や都合に合わせて手軽にレンタルできることが、レンタルスタジオの需要の大きさに繋がっていくのです。
●レンタルスタジオの発展
上記の内容でほとんどお話ししてしまったようなものですが、レンタルスタジオの需要が増えてきたことにも背景があります。そこにフォーカスを当ててみます。
20年ほど前の時代では、ダンスを誰かに習う場合には学校のダンス部やダンスサークルの先輩からであったり、路上や営業時間後のビルの窓ガラスを利用して練習している人にお願いしたり、ダンススタジオや専門学校に通うことが9割以上だったと思います。
しかし、10年ほど前からダンサー個々の活動が目立つようになりました。バトルという文化が定着したことによって、チーム単位ではなくダンサー単位で活躍がしやすくなっていったこと、SNSやYouTubeなどオンラインでの発信も容易くなってきたこと、そしてコロナ禍でダンススタジオやイベントなどが一時機能できなくなったことも相まって、個々でのレンタルスタジオの利用の機会が増えたのだと考えられます。
ひと昔前であれば「有名なダンススタジオで毎週レッスンを持たせてもらうことがプロダンサーへの一歩であり、その本数を増やすことで生活の安定に繋がる」と考えているダンサーは多かったと思います。ですが、更に選択肢の1つとして「自分でレンタルスタジオを借りて、自由にレッスンをしたり作品を創ったりすることで、自分のダンサーとしての価値を上げていく」という考えを持つダンサーも増えてきたのだと言えます。その結果の1つとして、レンタルスタジオの需要が増えていることは疑う余地もないところでしょう。
場所はどこであれ、ダンスを愛し、周りに感謝し、素晴らしいダンサーやダンス作品が世に生まれ続けることを切に祈ります。
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クセと個性
クセと個性
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回はタイトルの通り【 クセと個性 】というテーマで文章を展開してまいりたいと思います。
みなさんは「クセと個性の違いはどういった点か」と問われたらどんな回答を思い浮かべますか?クセと個性は似て非なるものであり、ダンスにおけるそれもやはり、別物であります。
●クセと個性の違いとは?
簡単に言ってしまいますと「なっちゃう」のがクセで「○○らしい+α」が個性と言えるのではないでしょうか。それはつまりどういうことなのか、長年に渡りダンスやダンス指導に携わっている筆者なりに解説してまいります。
・基礎ができず、なっちゃう動き = クセ
ダンスレッスンをしている際に、基礎的なトレーニングを行うことがあります。例えば、アップやダウンのリズムトレーニングであったり、首や胸などを部分的にコントロールするアイソレーションであったり、ロックダンスなど専門的な技術であったり。それらを反復していくうちに、大体の人は同じような動きが出来るようになっていくのですが、最初のうちはいろいろな点で、お手本の先生や周りの生徒たちとズレてしまうことがあります。
例えば、アップのリズム取りをする時に、体をやや丸めた体勢から、起き上がる動きを練習するのですが、その流れのままアゴをやや上げる形になるように指導するとします。その時に、どうしてもアゴを引いてしまう人がいます。ゆっくりと解説したり、ゆっくり一緒に動いている時はアゴを上げられるのですが、いざ音楽に合わせてみたり、お手本無しに踊らせてみると、何度やってもアゴを引いてしまうのです。わかっているけど出来ない、違う動きをしてしまう…これは完全にクセであると言えます。
何らかの身体的な理由などでアゴが上げられなかったり、動かし方が理解できていないのであれば話は別ですが、そうではない状況でどうしてもアゴを引いてしまうのは、おそらく、以前そのやり方で習ったものが染みついており、違う動きに修正するのに時間がかかってしまっているのかもしれませんね。
同様に、アイソレーションを練習する場合にもクセは見られます。例として、胸を大きくゆっくり左から前を通って回していくとします。その時、どうしても動き出しにアクセントをつけてしまったり、右側や後側を省略しがちになってしまったりして、胸で描く円が歪んでしまうことがあります。
このように、基礎の習得度が未熟であり「ちゃんと出来なくて、そうなっちゃう」という状態は「クセがある」と言えます。
・基礎がある上でその人ならではの味付けをする = 個性
一方、個性とはどんなものでしょうか。ダンスの場合で言いますと、前述したようなリズムやアイソレーションなどの基礎のダンスがある程度しっかり出来ている上で、プラスアルファでそのダンサーなりのカッコ良さやこだわりポイントが現れている場合には、それはクセではなく「個性がある」と言えます。
アップのリズムがばっちり音楽に合わせて出来ている上で、力の抜き加減が絶妙にカッコよかったり、なんとも言えない間(ま)を感じるようなフィーリングがあったり。特別な振付などがなくても、アップのリズムをとっているだけでも、そのシルエットを見た人が「あ、○○さんだね」と言われるようなダンスが出来た時にも「個性がある」状態であると言えるのではないでしょうか。
またアイソレーションの場合ですと、やたらと可動域が広く、他の人に比べて円が綺麗に大きく描けていたり、正確無比なほどに質の高められたコントロールが出来たり、音の質感によって表現を的確に変化させながら体を使えたり。そのようにスキルが高められるのも自分の「個性」を知り、活かせられるからこそなのでしょう。
●クセも発展すれば個性になりうる
クセと個性の違い、なんとなくご理解いただけましたでしょうか。あくまでも筆者の感覚でお伝えしている部分もありますので、否定的なお考えを持たれる方もいらっしゃるかと存じます。最後に申し上げたいのが「クセは、全て悪いものだから直すべきものである」とは言い切れないのではないかということです。
「なっちゃう」のがクセと記述いたしましたが、そのクセも、やり続けていればやがて「個性」へと昇華することもあります。何かお仕事のダンスなどで、どうしても全員のダンサーが細かいところまで全て一致させる動きをしなければならない、といった特殊な事情であれば、クセがあれば修正する必要があります。しかし、そうでない場合、趣味でダンスを習っていたり、特に誰かに合わせて発表したり評価されるようなステージに立つわけではないのならば、そのクセもクセのまま、自由にダンスを楽しんでよいのです。無理に直そうとして楽しくなかったり、誰かに強制されてまで直すこともありません。そのクセが気に入っていて踊り続けていれば、それがいつしか誰にも真似できない「プラスアルファ」にもなり得るのではないでしょうか。
直すべきところは直し、伸ばすべきところは伸ばして、十人十色のダンスを楽しんでいきましょう。
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#クセと個性の違いとは?
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#ダンスコラム
揃えないダンスのメリット
揃えないダンスのメリット・揃えない美学 〜 後編 〜
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 揃えない美学 〜 前編 〜 】という記事の続きの内容です。そちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
まず前編の内容を簡単に振り返っておきます。ダンス作品といえば、振付が揃っていたり、踊り方や衣装・立ち位置などがしっかり揃っている方が見映えがいい印象ですし、実際そこまでこだわった作品創りをするダンサーも多いです。しかし、全てが機械的に揃っているダンスよりも、ストリート感や個性を重視して「あえて揃えない」という美学のもとにダンスショーを作るケースもあります。では具体的に「揃えない」ことにどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
●揃えないダンスのメリット
それでは本題に参りましょう。ストリートダンスにおいて、ダンスを揃えないことにどんなメリットがあるのでしょうか。一番のメリットと言えるのは「個々のダンサーのスキルやセンスの違いを明確に出せること」ではないでしょうか。
・ダンスバトルの場合のメリット
複数人で対戦する2on2バトルや3on3、あるいはCREWバトルなどがあります。そういったものの場合、どれだけたくさんの武器や戦い方があるかで勝敗の可能性に差がついてきます。バトルにおいては、複数人で参加するとしても、実際に踊るのは一人ずつである場面がほとんどです。もちろんバトルですから、即興で踊るので揃えるも何もないと言われればそれまでですが、必ずしもダンサー同士のスキルやテイストが揃っていることが有利であるとは言い切れません。
バトルではかかる曲もさまざまであり、それに対して表現や対応力、向き不向きなどもダンサーそれぞれであるため、同じような人間がチームを組むより、得意分野が異なるメンバーで構成されている方が勝てる可能性は上がると考えられます。それはつまり【揃っていないメリット】と言えるのではないでしょうか。
・ショーケースの場合のメリット
ダンスチームや期間限定のユニットで踊る場合も同様に、個性を尊重したい場合には、ダンスや衣装をそこまで揃えない方がその効果をより高く得られるでしょう。作品のテーマや内容にもよるのですが、もしストーリー性のある作品である場合は主人公や特殊な意味合いを持たせたい演者には、特別な振付を与えたり、目立つ衣装を着てもらうなどの工夫をすると、より一層メッセージが伝わりやすくなる効果が期待できます。そういった場合には、ダンスや衣装を「揃えない」という考え方になるのではないでしょうか。
しっかりと揃ったダンスを見せたければ、角度やタイミング、強弱やシルエットなどを徹底的に合わせたり、まったく同じ衣装を身につけてショーケースをすればそのイメージに近づきます。そうではなく、ダンサー個々のこだわりやセンスを重視することで、ダンスや衣装でいろいろな変化を見せる、まるで万華鏡のような効果を得られるのは、揃えない場合のメリットであると言えます。同じ振付を踊っていても、ダンサーのアレンジでポーズや角度、ちょっとしたニュアンスなどが絶妙なバランスで混ざり合う瞬間は絶品です。それが「揃えないダンス」ならではの魅力です。
●揃えた方がいいのか、揃えない方がいいのか
【揃える美学 〜 前編 〜】という記事の冒頭にも記述しましたように、結論としては「やりたいことによる」ということになります。
ダンスコンテストなどで一体感やチーム感を演出したい場合には可能な限りダンスや衣装、立ち位置などを揃えた方が見栄えはよいですし、バトルやストーリー性のある作品などで、個性を重視したり意味合いを持たせたい場合には揃えない方がいい場合もあるので、使い分けが肝心です。
「この部分はどうしても揃えたい!」というこだわりに対してはしっかりと意見を主張し、メンバーや生徒さんに納得してもらい、衣装を用意してもらったり練習を重ねていきます。「ここはバラバラの方がいい!」という点に関しては、逆に徹底的に個性が出るよう個々にアレンジをして楽しんでもらうのもいいでしょう。結局大事なのは「どんなダンスをしたいのか、どんな作品を創りたいのか」ではないでしょうか。そこまでこだわるほどの時間や経験・スキルやお金がない場合は、曖昧な部分があってもいいとは思いますが、こだわりが強いならば揃える部分や揃えない部分をはっきりとさせるべきでしょう。
何をどう揃えれば自分の理想に近づくのか、何をどうバラバラにすれば自分の理想に近づくのか、まずはそのイメージをしっかりと構築したり、実験していくことで徐々に定まっていくのではないでしょうか。揃えるも美学、揃えないも美学。そのバランスを見極める感性や経験を養いましょう。
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揃えない美学
〜 前編 〜
2人以上のダンサーが一緒にダンスをする場合(ショーケースやバトルなど)、ダンスや外見をどこまで揃えるのがいいと思いますか?言い方を変えると、どこかしら、揃えない部分があるということです。
筆者の結論から申し上げてしまいますと「やりたいことによる」ということになってしまいますが、具体的にどういう点においてそう結論づけることができるのかをお話ししてまいります。以前掲載させていただいた【 揃える美学 〜前編/後編〜 】【徹底的なこだわり!世界を作り上げるダンサーたち 】という、合計3本にわたったコラムの中で、こだわりを持って「揃える美学」を追求するダンサーについて記述いたしました。今回はそれと対照的な角度からダンスの美学を見ていきましょう。
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 揃えない美学 】というテーマで文章をお届けいたします。
その前にまず【 揃える美学 】について簡単に振り返っておきます。ダンサーならではの「揃える美学」という点にフォーカスを当て、どんな点を揃えるのか、どんなところにこだわりがあるのかを考え、下記の3つの点にまとめました。
・ダンスを揃える
・衣装を揃える
・世界観を揃える
これらの要素については上に記した3つの記事にて詳しくお話ししております。気になる方はぜひご覧ください。それでは本編にまいりましょう。
●揃えない美学
ダンス作品といえば、振付が揃っていたり、踊り方や衣装、立ち位置などがしっかり揃っている方が見映えがいい印象ですし、実際そこまでこだわった作品創りをするダンサーも多いです。しかし、全てが機械的に揃っているダンスよりも、ストリート感や個性を重視して「あえて揃えない」という美学のもとにダンスショーを作るケースもあります。では具体的に、どんな場合やどんなメリットがあるのか見ていきましょう。
・揃えない方がよい場合
前述したように、ダンサー個々人の個性を最大限に活かしたい場合は、やはり揃えることを念頭におかない作り方の方が合っていると言えます。例えば、このようなショーケースを見ることがあります。
音楽がかかってからみんなでわーっとステージに入ってきて、ひと盛り上がりした後、メンバーの一人がソロで踊る。入れ替わり立ち替わりで次々と渾身のソロを繰り出す。たまにノリを合わせたり、全員で横移動をしたり、円を描きながら歩いたり、最低限の変化は入れつつ、自由に踊り続けます。曲が変わったり、ノリが変わったり、得意のフロアムーブやダンサー同士の掛け合いなども見せつつ、細かい振付や構成などを揃えずして勢いのままに踊り倒す。踊る側も観る側も、その即興性や意外性、独創性を楽しめるショーです。
このようにソロを引き立たせたい場合などには、衣装や踊り方などが揃っていなければいない程、個々が目立ち、変化がつくのではないでしょうか。
ただ、気をつけなければいけないのが「揃ってないようで、土台は揃っているスキルや協調性が必要」ということです。自由に踊ると言っても、レベルやノリが違いすぎるメンツで踊っても、練習などではいいですが、お客さんの前で見せるショーとしては不完全なものと言えるでしょう。ある程度、ソロで見せられる実力や自信があったり、衣装のこだわりなどがある場合、ばっちりと揃っているユニゾンや振付をするよりも、ダンサーやダンスのカッコよさや魅力が引き立たせられるのならば、その時こそ「揃えない美学」が意味を持つのではないでしょうか。
・あのミュージック・ビデオに注目
役者としても大変ご活躍されている星野源さんの楽曲に【異世界混浴大舞踏会】というものがあります。楽曲だけでも、星野源さんらしい音楽センスやユーモアに溢れていてたいへん素晴らしいのですが、そのミュージックビデオもまた世界観やクオリティが素晴らしいのです。全編アニメーションの作品なのですが、サビなどの部分で人間とおばけのダンスシーンが描かれています。着目すべきは、その振付や踊り方です。それがなんと、揃っていないのです。
正確に言えば、あえて「揃えていない」のです。人間とおばけという、別々の存在であることをしっかりと際立たせるために、星野源さんご本人の要望で、2人の振付師の方にそれぞれ振付を依頼して出来上がったそうです。とは言え、1つの作品内で違和感のないよう絶妙なバランスがとられている瞬間もあり、見事なこだわりを感じます。
また、何体か出てくるおばけのダンスにも個性があり、これまた完全には揃っていないのです。おばけそれぞれの体格や性格の違いを意識して、シルエットやタイミングなどがとてもよく計算されていて、それがとても自然に感じるのです。
「揃える美学」も充分に深い見所がありましたが、どうやら「揃えない美学」にも目を見張るべき魅力的なポイントがまだあるようです。次回、後編で更に掘り下げてみたいと思います。ご拝読いただけますと幸いです。
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徹底的なこだわり!世界を作り上げるダンサーたち
徹底的なこだわり!世界を作り上げるダンサーたち
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 揃える美学 】という記事から派生した内容となります。前後編に渡ってダンサーの「揃える美学」とはどんなものなのかを詳しくお話ししました。興味のある方はぜひ併せてお読みいただけますと幸いです。
【 揃える美学 】という記事の中でご紹介したのは、下記のようなこだわりポイントについてです。
・ダンスを揃える
・衣装を揃える
主題を書き出してしまうと随分あっさりとしていて、その内容で記事になるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ただ「ダンスを揃える」「衣装を揃える」という中に、ダンサーならではのさまざまなこだわりが存在し、それらを調節し、いろいろな角度から挑戦し、過去の自分のダンスや作品を超越せんと日々戦い続けているのです。
そしてまた、違ったアプローチで自身のダンスや振付作品を表現し、創り上げる人たちも存在します。では「揃える美学」を大事にするダンサーが強くこだわりを持つのは、どんな点なのでしょうか。ダンスを揃える、衣装を揃える…それよりも、それもっと大きなものです。
●世界観を揃える
ダンスやコレオグラフ作品の世界観を揃えるということは、どんな世界観で踊るのか、ということです。その場面にはどんな表情が適しているのか、どんな感情で踊れば作品のテーマが伝わるのか。その感情を表すには、腕の高さや手の形はどうすれば最大限伝わるのか。そういったことを考えていくのです。
例えば5分の作品を創ったり踊ったりするとします。その5分の中でどういったことを伝えるのか。「楽しい気持ちになってもらいたい」「世界平和の祈りの気持ちを広めたい」「ヒップホップカルチャーをレペゼンしたい」「怒りや悲しみの気持ちを作品を通して表現したい」など、作品や振付師によって【ダンスのテーマや感じてほしいこと = 世界観】は多岐に渡り、千差万別であると言えます。振付師がそのテーマを決めたら、それを最大限伝えられるようさまざまな部分に統一感を求めます。そうして世界観が揃っていきます。
・顔の表現
人はダンスを見る時、無意識にダンサーの顔を見がちです。ですから、顔にも世界観を表していきます。目線、表情、メイク、髪型や帽子、アクセサリーなど、こだわれるポイントは数多くあります。ダンス以外にも芸術的な分野の作品を参考にするなどして、表現の幅を広く深くしましょう。
・手の表現
口で物語を発せずとも、言いたいことやメッセージがボディランゲージで伝わるのもダンスの魅力です。その表現方法の一つとして、手は有効な武器になります。時には手を強く握りしめて怒りを主張したり、時には愛や憂いが滲み出るよう指先まで神経を行き届かせたり。手の向きや高さ、伸び具合やしなやかさなど、器用に使い分けが出来る上、視覚効果も高く得られるのが手であると言えます。
・衣装や小道具
世界観に見合った衣装や小道具を扱うことで、ダンス以外にもメッセージ性が上乗せされ、その世界観を更に深く伝えることができます。例えば大作の映画で衣装やセットがチープなものであったら興醒めしてしまうように、美味しい料理でも器やテーブルが汚ければ残念な気持ちになるように、本質をしっかりと伝えたいのならば、こだわるべき点は手を抜かずこだわりましょう。
●一番大事なもの
ここまで、合わせて3本の記事にしてお伝えしてきました、ダンスにおける「揃える美学」の大事さ、少しでも伝わっていましたら幸いです。ここで、このシリーズを締めくくる最後のメッセージを書き記して結びとしたいと存じます。
なぜダンサーは、ダンスのスキルや衣装、そして世界観を揃えるのでしょうか。なぜ揃えることを美学と呼べるほど大事にするのでしょうか。それはやはり「自分のダンスを全力で伝えるため」であり、それはつまり【自分の生き様を証明するため】と言えるのではないでしょうか。
「俺はこの音楽がものすごく好きで、このグルーヴや質感を体で表現したいんだ!」「私はこのテーマをとても気に入っているけど、自分1人では表現できない。だから一緒に踊ってくれる人や、衣装や照明の力を借りて、自分らしい作品として創り上げたい!」「仲間と踊るのは楽しい!ただそれだけを全力で伝える踊りをしたい」ダンサーそれぞれの気持ち、想い、熱意…そういった、自分が大事にしたいものを体で表現できるのがダンスです。そのために、いろいろなものを揃えることを大事にするのです。
ただ、揃えるも美学、揃えないのもまた美学。そういったわけで、次回は「揃えない美学」に着目してみたいと思います。ご拝読いただけますと嬉しいです。
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