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フロア技の代表GET DOWN/SPLIT

公開日:2021年09月05日(日)

フロア技の代表GET DOWN/SPLIT~LOCK DANCEの動き⑨ フロア技編

このコラムではロックダンスのベーシックな動きの数々をご紹介してまいりました。ロックと言えば、もちろんヒップホップやハウスと言った、いわゆる立ち踊りとも言われる部類のダンスですが、ジャンプしたりフロア(床)に入っておこなう技が特徴的であるという点も見逃せません。フロア技と言えばブレイクダンスが代表的ですが、ロックもひけをとらず、ダイナミックな技などで観客を魅了するダンサーをしばしば見かけます。

ということで、ロックダンスにはどんなフロア技があるのか解説していきたいと思います。


●GET DOWN/SPLIT
ロックダンスでフロア技と言えば、やはりこれが代表的ではないでしょうか。「GET DOWN」の発音の響きから "ゲッダン" と呼ばれることが多いです。この "ゲッダン" は数多くのダンサーが憧れ、膝を青く染めながらも手に入れたい技であろうと思います。おそらく見たことがある方もたくさんおられると思いますが、どんな動きなのかご説明いたします。

まずその特徴的な形ですが、床に座った状態で片方の足(左足であることが多いですが、必要性は特にありません)を横に伸ばします。つま先は上向きです。反対の足は直角に曲げた状態にします。膝の内側が地面に接するような形になります。このように股が裂けているような座り方であることから "SPLIT(スプリット)" とも呼ばれることもあります。両手は、伸ばした方の膝の横あたりに自然についておきます。この時、上体を前に傾けておくと格好がつきやすいです。

余談となりますがこの "ゲッダン" の形はちょうど、陸上競技のハードルを飛び越える時の形によく似ています。(実は筆者も学生時代に陸上部に所属しており、ハードルを専門に練習していました。テレビで踊るダンサーが振付の中で "ゲッダン" を披露しているのを見て衝撃を受けました。それと同時に「あの形なら自分でも出来るぞ」というとっかかりが出来、ダンスにのめり込んでいくキッカケの1つともなったのです。)

 

・ここにもJBの影響が
この "ゲッダン" がロックダンスで多用されるようになったのはおそらく、FUNK MUSICの生みの親でもあるアーティスト【JAMES BROWN(ジェームス・ブラウン)】の影響によるものだと思われます。彼のライブパフォーマンスは今でもYouTubeなどで見ることが出来ますが、歌の途中や間奏などで実に鮮やかな "ゲッダン" を見せつけてくれます。スタンドマイクの前で高らかにソウルフルなシャウトを響かせたかと思うと、次の瞬間ストンと足を開き床に座っています。そしてすぐに立ち上がりまた歌う…その様はまさにファンキーそのものです。

当時のアメリカ人の視聴者はもちろん、大人気番組【SOUL TRAIN】などの映像は日本にも伝わっていましたから、世界中の人がその情熱的なパフォーマンスに熱狂したことは容易に想像できることです。

 

・しかし元祖はJBではない?
JAMES BROWNが "ゲッダン" のような派手なパフォーマンスを用いたのは1970年前後のことです。それでも今現在からするとだいぶ古い気がしますが、"ゲッダン" の代名詞と言えるパフォーマーは更に時代を遡り…1930年代に活躍した【ニコラス・ブラザーズ】になるのではないでしょうか。

ニコラス・ブラザーズは、フェイアード・ニコラスとハロルド・ニコラスの実の兄弟によるダンスグループで、タップダンスとアクロバットを組み合わせた革新的なエンターテイメント性あふれるパフォーマンスが魅力です。正式なダンスの指導を受けていないにもかかわらず、そのパフォーマンスは瞬く間に好評を得て、アフロアメリカンでありながら白人が楽しむハーレムのコットンクラブという高級な会場で披露されたり、ハリウッド映画にまで出演したことも有名な逸話です。

フレッド・アステア、グレゴリー・ハインズ、ミハイル・バリシニコフといった、それぞれ映画俳優・タップ・バレエ界の頂点とも言える著名人らが絶賛するそのパフォーマンスのメインディッシュとも言える技こそが "SPLIT" つまりは "ゲッダン" なのです。大きな階段状になった段差を飛び越えながらゲッダンをしたり、高い所から落下しながらのゲッダンなど、目が覚めるような大技に目を奪われてしまうこと請け合いです。こちらもぜひとも映像をご覧いただけますと幸いです。およそ100年前とは思えないクオリティの高いパフォーマンスの数々に目を疑ってしまうことと思います。

 

・バリエーション
ニコラス・ブラザーズ程ではないにしろ、ゲッダンが出来るようになったら、さまざまな展開からゲッダン出来るようになっていきます。

時にはロックダンスのステップから繋ぐこともあります。SCOOBY DOO、SCOOBOT-HOP、WHICH A-WAYなどからストンと床に落ちるようにゲッダンすると大変効果的にアクセントがつけられます。

時にはアクロバットから繋ぐこともあります。側転、前転、バク転からも自然にゲッダンができますが、更にはバク宙からのゲッダンなどもかなり派手な大技の1つです。


●あとがき
今回はゲッダンにスポットを当て詳しくご説明しました。実際に見たら練習したりしていただけたら幸いです。次回、ほかのフロア技についてもお話していきたいと思います。

 

 

フロア技の代表GET DOWN/SPLIT・有名ダンサー事務所ゼロクリエーションのダンスコラム

 

 

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