「チキン」と「ゴーゴー」の違い
「チキン」と「ゴーゴー」の違い
ロックダンスの起源にして代名詞となっているムーブ、それは【THE LOCK(ザ・ロック)】です。どういった動きか、また発生の由来はどんなものか、という詳細は、過去のコラム「LOCK DANCEの動き①」にて詳しく解説させていただいております。ぜひそちらもあわせてお読みいただけますと幸いです。
「今回も同じ内容について説明するの?」いえ、厳密にはそうではありません。表題の通り「チキン」と「ゴーゴー」の違いについてお話ししていきたいと思います。
◆ "THE LOCK" の様々なスタイル
一口に「ロックする」と言っても大きく分けて2種類のポージング・手の動かし方があります。それこそが「チキン」と「ゴーゴー」になります。その前に "THE LOCK" を知らない方のために、そもそもどういった動きになるのかを確認しておきましょう。
・体の姿勢
気をつけの姿勢で前屈します。この時、背中をまっすぐにしたまま足の付け根から倒す人と、背中を丸めて前屈みになる人がいます。これは好みや体格、その時の音楽やフィーリング、振付などによって変化すると思いますので、特に決まりはないと言えます。
そして腰を横に入れます。上体を動かさないようにし、骨盤を左右どちらかにずらし(往年のマジックのトリックのように)体重を乗せます。上体を前傾させながら行うので、正確には右後ろ、または左後ろに突き出すようにするという書き方の方が適切かもしれません。
・腕の動き
腕をリラックスさせ、体の横に垂らした状態から肘をグッと曲げます。この時の形や位置については後ほど言及いたします。この点が、今回の本題に大きく関わってくるためです。
・ニュアンス
場合によってさまざまなパターンがありますが、基本的には瞬間的に「パッ!」とポージングをする場合が多いです。これは、ロックダンスの持つ独自性で、ピエロのようなコミカルでファンキーな表現が似合うことと、ファンクというメリハリのある音楽のビートに合わせて踊るためです。そのスピード感や、リラックスした状態から一瞬パワーを込めるアクセントをつける表現が "THE LOCK" らしさの所以なのだと感じます。
"THE LOCK" について大体のイメージを掴んでいただけたかと思いますので、いよいよ本題についてお話ししていきたいと思います。
●CHICKEN STYLE(チキン)
その名の通り、にわとりの羽を模したような肘の形でポージングするスタイルになります。ロックダンスの生みの親である【ドン・キャンベルロック】が当時はやっていた "FUNKY CHICKEN(ファンキーチキン)" というダンスをうまく踊れずその形で止まってしまっていたことからこのスタイルが誕生します。
具体的には、腕をリラックスして垂らした状態から、肘を曲げながら体のラインに沿って垂直に引き上げ「これ以上あげたら肩が上がってしまう」という域(大体脇の辺りでしょうか)の手前で止まるような形です。その高さやこぶしの握り方や手の甲の向きなどで、また細かいスタイルが存在します。その中から一つだけご紹介します。
・TRIANGLE SQUARE(トライアングル・スクエア)
こちらも読んで字の如く「三角と四角」という意味のスタイルになります。チキンは、腕と体の間に三角形を作るような格好になります。そこで、どちらか片一方の腕を体から離して手首を内側に折り、四角形を作ります。これだけではなかなか格好がつかないのですが、体や腕の向きや角度などを調整して自分に合ったポージングを見つけてみるとよいのではないでしょうか。
●GOGO STYLE(ゴーゴー)
そしてチキンと対を成す代表的なスタイルが「ゴーゴー」です。体の近くでポージングをするチキンとは違い、体の前方に腕を突き出し、横に肘をやや曲げた状態でパワフルにロックするのがゴーゴーの特徴です。こちらの方がロックらしい形だと認識される方も多いかもしれません。“THE LOCKERS" とほぼ同時期に活躍したチーム "GOGO BROTHERS(ゴーゴー・ブラザーズ)" が愛用したスタイルであるため、その名がついたと言われています。
なぜ腕を突き出すようになったかと言いますと、70年代初期に生まれたロックダンスの後に "POP(ポップ)" という筋肉を弾いて音楽を表現するダンスが生まれます。その特性をロックダンスにも取り入れる
ためにその形になったと言われると頷けます。
・APPLE CRASH(アップルクラッシュ)
ゴーゴーにも多種多様に細分化されたスタイルが存在しますが、印象的なのがアップルクラッシュではないでしょうか。腕を上げた状態から直接ロックします。広げた掌でリンゴを握りつぶすようにして力を込めてロックするところからその名前がついたと推測されます。普通にロックするよりも素早くパワフルな印象をつけたい時に効果的です。
●あとがき
いかがでしたでしょうか。同じロックでも、チキンで細かい表現を、ゴーゴーではダイナミックなアプローチを、というイメージで音楽のニュアンスや踊る時のフィーリングによって使い分けができるようになるとまた楽しむ幅が広がりますし、振付の際も一辺倒にならずに済みます。映像など参考にしながら、自分だけのスタイルを模索するのも醍醐味ですね。
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