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COLUMN

ロックダンスでショーケースを創る時

公開日:2021年10月02日(土)

ロックダンスでショーケースを創る時~振付の意識 -LOCK DANCE- part2

 

今回もロックダンスの振付をする時に意識している点、意識した方がいい事などについてお話ししていきます。「これからロックのレッスンをしたい」「レッスンで振付がうまくできず困っている」「ショーケースを創って踊ってみたい」そんな方々に少しでもいいヒントになれば幸いです。


◆ロックダンスを振付する、そのパターン
前回と重複しますが、ロックダンスの振付が必要な場面をまとめて挙げておきます。

①ロックダンスのレッスンをする時
②ロックダンスでショーケースを創る時
③ロックダンスでコンテストに挑戦する時
④TVやCM、アーティストへの振付でロックダンスを求められた時

大体この4つのパターンになっていきます。1つずつ詳しくご説明していきます。前回は①の内容についてお話ししましたので、今回は続きになります。レッスン時の振付についての情報を知りたい方は、よろしければ以前のコラムをお読みください。


●ロックダンスでショーケースを創る時
「ダンスの発表会に出たい!」「ダンスイベントで踊ってみたい!」という場合には十中八九、振付が必要になります。既存の振付を模倣したり、決まった振付がなく全てその場の即興でフリースタイルで…というショーケースは滅多にありませんし、特に初心者向けではまずありえません。ですので、何らかの曲を選び、振付を創って練習することになります。

ではどんなことに気をつけて振りを創る必要があるでしょうか。

・バランス
一番気になるのは、全体のバランスです。例えば、振付が生徒さんのレベルに合っているか。簡単すぎても難しすぎても満足いきませんね。曲が長すぎたり、速すぎたり、ずっと同じような振付や構成だったり。似たような手の振りが多すぎたり、ステップがないため移動がなかったり…振付の良し悪しによって、生徒さんのダンスの成長度や満足度、見映えや達成感なども大きく変わってきます。

曲を決めてから、頭から順番に振りを思いつくままに創っていくやり方もありますが、全体のバランスを意識するなら、はじめに全体の流れや盛り込みたい要素や、使いたい振りのイメージなどをあらかじめ考えておくとよいのではないでしょうか。

・構成
筆者は実際、具体的な振付より先に構成から考えていきます。建築で言うと骨組みのようなものでしょうか。ざっと下記のようなことを考えて作ります。

□ 最初の出方はどうするか。板付でいきなり踊りだす?音先で順番に入ってくる?何か演出を入れる?
□ 全員でのユニゾンはどこに配置する?曲の盛り上がりに合わせて全員で踊りたいところを考える
□ ソロが出来る人は、どこでやってもらう?
□ パート分けはどこに入れたらバランスがいい?
□ ここは移動にしたいからステップを考えよう
□ シンメ(左右対照)やカノン(時間差)などのアクセントをつけるにはどこが効果的か
□ ここはアクロバットなど派手な技があるとよさそう。出来る人がいるなら入れたい
□ バンダナなど小道具使ってみる?
□ 最後はカッコよくポーズ?礼をしてハケていく?

このようにいろんな要素を作品の中にバランスよく配置し、無理なく、踊る側も見る側も何度見ても楽しめる作品作りを心がけています。

構成は、とても大事です。構成次第で振付の仕方も変わってきます。しかもダンスだけやっていても上達しません。沢山のショーケースを見て研究したり、舞台や映画・漫画などからもヒントを得ながら自分だけの構成を編み出せるといいですね。

・ソロやパート分け
ソロは、1人4カウント〜1エイト程度は入れるようにしています。初心者の場合は振付を創って渡しますが、極力自分で創ってもらうようにしています。短くても、自分で創った振付が作品の一部になると思うとやりがいも愛着も湧きますし、コレオグラファーからは生まれない発想で創ってきてくれたりもするので、こちらとしても楽しみになります。

「ソロ」と言っても、単純に1人で踊ったり、流れの中でポンと人数を減らしてまた増えるとメリハリがつけられたり、離れた場所で2人同時にソロをしたり、狭いスポットライトの中でかわるがわるソロをしたり…いろんな見せ方や用途があります。

パート分けも同様に、人数の変化をつけたり、レベルや得意な動きによってメンバーを分けたり。休憩にもなりますし、衣装チェンジをしたり…こちらも見せ方や用途が多種多様なので、振付師の腕の見せ所の1つでもありますね。

・制限や条件
発表会やイベントによっては、1作品の分数に条件がある場合があります。もしくはステージが狭いなどの理由で人数制限があったり、急な決定や変更などで作品を創る日数やメンバーが集まれる日が限られていたり…そういった場面の中で振付を作らなければならないことは多々あります。

短い分数でも満足度が得られるように、長い分数だったらネタや体力が切れないように、ステージが狭いなら移動よりも高低差やソロなどをうまく使う振付にしたり出ハケを効率よくしたり、練習日が少ないなら簡単な振付も混ぜたり振付解説動画を送ったり。そう言った調整をしながら振付をすることもコレオグラファーには必要な能力になってきます。

次回へつづきます。

 

 

ロックダンスでショーケースを創る時・ダンス振付会社ZERO CREATIONのダンスコラム 

 

 

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