ロックダンスの構成や演出
ロックダンスの構成や演出~振付の意識 -LOCK DANCE- part4(中編)
「ロックダンスでコンテストに出たい!」「でもどういう風に振りを作ればいいんだろう…」はじめは誰でもそういう思いに至ります。そういった方の為に今回もコラムを書き進めていきたいと思います。少しでもいいヒントになれば幸いです。
◆ロックダンスを振付する、そのパターン
前回と重複しますが、ロックダンスの振付が必要な場面をまとめて挙げておきます。
①ロックダンスのレッスンをする時
②ロックダンスでショーケースを創る時
③ロックダンスでコンテストに挑戦する時
④TVやCM、アーティストへの振付でロックダンスを求められた時
大体この4つのパターンになります。今回は、前回の③の内容についての続編ですので、概要をおさらいしておきたいと思います。①・②の内容について興味のある方は以前のコラムにて詳しく解説をしております。そちらをぜひご確認ください。
●ロックダンスでコンテストに挑戦する時
前回は、コンテストに出るにあたって「振付のヒントやセンスはレッスンなどで盗みつつ、構成や演出などは自分たちで見つけたり磨いていく必要がある」という主旨のお話をしました。具体的にどういったところに着目していけばいいのか、筆者なりに下記のとおり、4つの項目にまとめました。
①振付
②構成
③演出
④独自性=オリジナリティ
前編でお伝えした①②の内容を簡単に要約します。
①振付
音楽に対してどういう流れでダンスしたら気持ちいいかなどを考えて創作していきます。ダンスや舞台芸術などにおける定番のメソッドの1つである【起承転結】を意識してみましょう。例えば序盤はシンプルに勢いを出していき、中盤ではそれまでと違う要素のものを入れ、そして終盤でしっかりまとめる、というイメージです。
②構成
ステージ上の動きや流れもやはり起承転結を意識します。立ち位置の移動やパート分けなどいろいろな工夫をしてお客さんの目線も移動させることで、見ている方に「面白い、楽しい、もっと見たい」と感じさせるような構成を考えてみましょう。
※ 詳しくは前回のコラムに記載していますので、気になる方は併せてお読みいただければ幸いです。それでは今回の本題に入っていきたいと思います。
③演出
①と②の要素の他に、そのダンス作品をよりよく見せるために必要な要素があります。それが、演出です。端的に申し上げますと【どういう雰囲気の作品か、何を伝えたいのか、その表現方法】と言ったところでしょうか。【コンセプト】とも言い換えられます。
例えば「ダンスをするのが楽しい!それを全力で伝えたい!」という思いでショーケースを創っていく場合、やはりそれを大事な基盤として、振付という飾りを形作っていくのがよいと思います。木の幹や、枝葉や花に例えてもいいでしょう。とにかく自分の好きな、テンションの上がる曲を選び、小細工など気にせず思いっきり楽しく踊れる振付を作って踊るのが一番効果的ではないでしょうか。
それが途中で主軸がブレてしまい「やっぱりしっとりした表現も入れたい」「せっかくだし難しい振りや技もやりたい」「楽しさよりも勝てる振付を…」などと本当に表現したいものから横道にそれてしまうと、本番で踊った時も本人たちはしっくり来ませんし、もちろん見ている側…お客さんや審査員にもそれは伝わってしまいます。「なんか、いろいろやりたいのはわかるんだけど…結局このチームがやりたいことや表現したいことは何なんだろう?」という曖昧な印象しか残らない場合もあります。
ですので、振付や構成ももちろん大事ですが、全体の雰囲気や伝えたいコンセプトなども大切にしながら作りあげていくとよいのではないでしょうか。
楽しさだけでなく、オシャレに、ダンディに、情熱的に…テーマはそれぞれで勿論構いません。
参考までに筆者が振付師として「楽しい作品を創りたい」という場合に使う手法をいくつかご紹介しておきます。
・楽しく入場する!手を叩いたり、走ったり、おちゃらけるような入り方だったり。始まった瞬間から見ている人に「楽しい気分になる」「このチームは楽しさを表現したいのだろう」と印象づけたいです。
・ペアや円で踊るなど、複数人が向き合う振付を入れる。全員が正面向きに踊る振付が多くなりがちですが、踊っている時に仲間同士の笑顔が見れたりすると踊りにも反映されますし、見ている側もハッピーになります。ただしこの時、たまに正面を向かないと表情やパワーが伝わりませんのでご注意を。
・バンダナや帽子など小道具を使う。マジックやサーカスのようなイメージでしょうか。そう言ったものを意識することでも「楽しさ」を演出できます。
・やや上を向いて踊る振付を意識する。普段のレッスンなどより緊張するコンテストでは、本番は正面向き…ならまだいいのですが、慣れないとどうしても下を向きがちになってしまいます。ですので、振付から上を向きやすいものを作ってしまいましょう。
・遠くの人にパワーを届けることを心がける。細かいテクニックよりも、ここ一番で楽しさを伝えたい!という部分では、シンプルで大きな形の振付を使うと気持ちも入りやすく、伝わりやすいのではないでしょうか。
・オリジナリティを演出する。総合的に言えることですがまた人に「この特徴はこのチームならでは!」という好印象を持ってもらえるよう、自分たちならではの楽しい見せ場を用意したいですね。
これについてはまた別途、次のコラムで詳しくお話ししたい内容です。ぜひお読みください。
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