メンバーや周りの人とのコミュニケーションを大事にする
メンバーや周りの人とのコミュニケーションを大事にする~振付の意識 -LOCK DANCE- 番外編 その3
ストリートダンス、ヒップホップ、振付、コレオグラファー…ダンスに関するさまざまな内容を書かせていただいているこのコラムですが、今回は以前までいくつか記事にさせていただいた【振付の意識】というシリーズから派生した内容です。特に「コンテストに出る人を中心に考えた振付を創る場合」についてお話ししたいと思います。
①メンバーの適正や好みを見極める
②出場するコンテストや時期をよく検討する
③メンバーや周りの人とのコミュニケーションを大事にする
④確固たる目標を設定し、全力を尽くす
ここからは、この項目の内容について詳しく話していきたいと思います。同タイトルのコラム【番外編 その1】同じく【その2】ではそれぞれ、①メンバーの適正や好みを見極める、②出場するコンテストや時期をよく検討する、これらの内容についてお話ししましたので、興味のある方はぜひそちらをお読みいただき、何かヒントになれば幸いです。
それでは今回はその続きとなります。
● メンバーや周りの人とのコミュニケーションを大事にする
どんなに素晴らしい振付ができて、どんなに作戦を立てて準備しても、振付師と実際に踊るメンバーとのコミュニケーションがとれていないよりは、とれている方がいい結果に繋がることが多いのではないでしょうか。また、メンバーが未成年者ですと保護者の方の理解や協力が必要になってきますので、意思疎通も蔑ろにしない方がよいでしょう。更に、スタジオや学校の部活など方針を決める組織が他にある場合も連携が大事になってきます。
「ダンスコンテストに出場する」ということは、実力を試したり結果を求めるという点ではシンプルなようですが、場合によってはさまざまな人間関係に配慮したり、ダンス以外の面での努力が必要となってきます。これはロックダンスに限ったことではないので、たくさんの人の参考になれば幸いです。
・メンバーとのコミュニケーション
言わずもがなですが、やはり練習するのも、コンテストの本番で踊るのも、それを評価されるのもメンバー本人たちです。振付師の人がそのために全力を尽くすのは当然ですが、練習を進めていくうちに本来の目的を見失っていくのは怖いことです。特に「なぜ自分の指導の通りに成長しないんだ」「どうしてこの振付がカッコよく踊れないんだ」という考えに陥ってしまうと作品は決していいものにはならないでしょう。
自分が一生懸命考え抜いた振付だからと言って、実際に踊るメンバーの好みや向き不向きを理解しないまま合わない振付を渡しても、スムーズに踊りこなせるとは限りません。本番まで余裕がある中でコンテストを通してメンバーのレベルアップを考えて、いつもより高いレベルの振付を…と期待を込めている場合ならまた話は違ってきますが、その思いがうまく伝わらないのはお互いにもったいないですね。
ロックの場合ですと、パワーやキレが欲しいならそれに必要な基礎練やトレーニングの方法を教えたり、アクロバットやゲッダンなどのフロア技を入れたいなら、丁寧に教えたり、どうしても苦手な人には無理をさせず得意な人の見せ場とするのもいいでしょう。
やはり人間と人間が作り出すことですから、何事も思いやりや伝え方が大事と言えるのではないでしょうか。
・保護者の方とのコミュニケーション
メンバーが未成年者の場合、本人たちだけではスケジュール管理やモチベーションの継続、お金の工面などは難しいです。もちろん実際に踊るのは本人たちですが、それをしっかりサポートしてもらえるよう、信頼して振付を任せてもらえるよう、保護者の方への感謝や配慮も必要になってきますね。
ただ、なんでも要望を飲んでしまうとまたいろいろな問題が起きてしまいかねないので、必要な部分は協力してもらい、任せてほしい部分はプロが責任をもって有言実行しましょう。振付師側としても、コンテストに挑む機会にはそういった人間的な成長の機会と捉えることができます。
・スタジオや学校側とのコミュニケーション
ダンススタジオが開講しているコンテストクラスなどで振付を依頼される場合があります。筆者がキッズ向けのコンテストクラスへの振付を依頼された時は、コンテストで勝つことよりも、そこに向けて必死に練習することでダンステクニックを磨いたり、日々のレッスンのモチベーションをあげたり、仲間とのコミュニケーション能力をつけたりと、そう言った点に重点をおいて指導してほしいという要望がありました。初めて大会に挑戦する人やダンス経験が一年もない人、コミュニケーションが苦手な人などいろんな人がいて最初は大変でしたが、2ヶ月もしないうちにその結果は如実に現れ、入賞は逃したものの今でも前向きにダンスやコンテストに向き合ってくれています。
学校の部活指導の延長で、外部のダンスコンテストのための振付を依頼される場合もあります。これも学校の方針によって様々なケースがあるため、事前に綿密な打ち合わせが必要になります。特に普段のダンススタジオなどで「これが普通」と思っている指導・連絡・伝え方などが通用しない場合があるので、慎重に確認しつつ、生徒さんにとっても学校側にとっても有益な挑戦となるよう尽力したいですね。
●あとがき
今回は振付自体というよりも、それ以外に必要な要素「コミュニケーション」についてお話ししてみました。誰かのお役に立てれば幸いです。次回へ続きます。
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