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COLUMN

1968年頃のSOUL DANCE

公開日:2021年12月18日(土)

1968年頃のSOUL DANCE~SOUL DANCEあれこれ②

 

2021年現在、日本全国はもちろん世界中で幅広く踊られ楽しまれているストリートダンス。ヒップホップ、ニュージャックスイング、ロック…それらの原点となったSOUL DANCE。このソウルダンスについて紐解いていくことで、ストリートダンスや黒人の歴史などが理解でき、音楽やダンスや人とのコミュニケーションの取り方をより深く楽しく感じることができます。

同タイトルのコラム【SOUL DANCEあれこれ①】においては、SOUL DANCEとは何か、という漠然とした問いに筆者なりに答えたり、代表的なステップとして「WATER GATE(ウォーターゲート)」をご紹介させていただきました。そちらの内容が気になる方はぜひ遡ってお読みいただけますと幸いです。

今回以降も様々な角度からSOUL DANCEについて掘り下げていってみたいと思います。


●そもそも「SOUL」とはなんなのか
当たり前のように「SOUL DANCE」と表記して進めてしまいましたが、そもそもその「SOUL」とは一体何を意味するのか、皆さんはお分かりでしょうか?言葉の意味としては「魂」と訳すことが出来ますが、ではなんの魂なのか…それは、それらを生み出し発展させていった「黒人たちの魂」なのです。

昔、アフリカから奴隷としてアメリカ大陸に連れて来られた人達の子孫であるアフリカンアメリカンの人を中心に、メキシコ、プエルトリコ、アジアなどからの移民、白人など様々な人たちの音楽やダンスに対する情熱、日常からの解放、そう言った思いやパワーがフィーリングやグルーヴとなり、やがて魂と呼べるほどにまで昇華されていったのでしょう。

「SOUL」という名のつく代表的な言葉として思い浮かべられるものと言えば、SOUL DANCE、SOUL MUSIC、SOUL FOOD、SOUL POWER、SOUL BROTHER・SOUL SISTERなどといったところでしょうか。元を辿ればやはり「黒人の」と言い換えるのが適切なのでしょう。黒人たちのパッションや芸術性や反骨精神などから体現され親しまれていったダンスや音楽、黒人たちが食べていたその土地の食べ物、黒人たちの主義主張を訴える活動や思想を表現する指標、黒人同士や同等のマインドを持つ仲間の絆を表す呼び方。そこに「SOUL」という単語で共通認識を持つことで、文化として定着し、様々な人に広まり、親しまれ、受け継がれているのでしょう。

こういった背景(と言っても本当に表面の皮一枚しか触れていないような文章ではありますが)があることから、前回のコラムでは「SOUL DANCEとは何かを一言で言い表せない」という主旨のお話をしました。単に「古いダンス、黒人のダンス」と言ってしまうと、間違いではありませんが実に乱暴で、説明が足りなさすぎますよね。「SOUL」という言葉に込められた黒人の歴史や苦悩や希望に思いを馳せ、いろんなダンスや音楽の大事なポイントや生まれた経緯などを知るほどに、その深さに感銘を受けていくことができます。

 

1968年頃のSOUL DANCE

 

 

 


●1968年頃のSOUL DANCE
ソウルダンスや黒人の歴史について語る時に避けて通れないのがこの1968年前後の時代です。1968年のアメリカと言えば、ベトナム戦争真っ只中であり黒人男性が前線に駆り出されたり、時の大統領ケネディの暗殺や、黒人の公民権法制定に大きく尽力したキング牧師の暗殺などの歴史が物語るように、国民の心も体も疲弊していた時代であったと言えるのではないでしょうか。

そんな中モータウンレコードを中心に音楽業界ではSOUL MUSICが発展し、注目を集めていきました。1959年にデトロイトで発足したモータウンでは、スティービー・ワンダー、シュープリームス、テンプテーションズ、マービン・ゲイ、ダイアナ・ロスなどのスターアーティストが人気を博し、黒人による黒人のための音楽だったものが、白人らも巻き込み全米でヒットするようになっていきました。

その頃に生まれ、たくさんの人に踊り楽しまれてきたダンスをいくつかご紹介します。
・FUNKY CHICKEN(ファンキーチキン)
・BOOGALOO(ブガルー)
・HORSE(ホース)
・FUNKY WALK(ファンキーウォーク)

この時代の音楽は、SOUL MUSIC史上でも情熱的なものが多く、それに伴ってダンスも激しくパワフルなものが生まれました。10年近い抗議運動の末、1964年に黒人の選挙権などを認める公民権法が制定した後でも、黒人たちの差別や境遇は大きく変化を見せず、世の中に不平や不満も溢れている時代。その中で音楽やダンスで盛り上がり、楽しさを共有し、生きている実感を得る…そんな状況がうかがえます。


●次回のコラム
残念ながら文字数の制限が近づいてまいりました。次回以降は、黒人にとって大きな転換となった公民権運動についてと、今回名前だけのご紹介になってしまったSOUL DANCEのステップや動きについてご説明していきたいと思います。もし、このコラムでSOULの歴史について興味を持たれた方は、ぜひいろんな文献などを調べてみていただけると幸いです。知れば知るほど奥が深く、音楽やダンスをより楽しめるようになると思います。

 

 

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