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COLUMN

サンプリングとは!?

公開日:2022年01月17日(月)

サンプリングとは!?~SOUL DANCEあれこれ⑥番外編

 

今回のコラムのテーマは「サンプリング」についてです。同タイトルの記事【SOUL DANCEあれこれ⑥】の前編にも後編にも出てきたこの「サンプリング」というキーワード、実はHIPHOPカルチャーの発展に大きく関わってくる大事な要素ですので、この機会にフォーカスを当て、お話ししていきたいと思います。


●サンプリングとは!?
端的に言ってしまいますと、既存の楽曲の一部のフレーズ(ビートのパターンや歌のメロディなど)を流用する音楽スタイルのことで、新たなトラックやメロディなどと織り交ぜることによって生み出される
化学反応が魅力です。「パクリ」や「盗作」ではなく、きちんと使用元に確認をとっている場合が多いと思われます(中には訴訟になったこともあったとか…)。また元の楽曲そのものをアレンジして演奏しなおす「カバー」や、メロディラインなど楽曲の雰囲気を踏襲して作られる「オマージュ」などとも違うものだと認識して差し支えないようです。


●サンプリングで生まれた代表的な楽曲
・CHIC「Good Time」→The Sugarhill Gang「Rapper's Delight」

・インクレディブル・ボンゴ・バンド「 Apache」→Missy Elliott「We Run This」

・Edwin Birdsong「Cola Bottle Baby」→daft punk「Harder Better Faster Stronger」
→KanYe West「Stronger」

ちなみにFUNK MUSICを生み出した張本人James Brownの「The Payback」はKendrik Lamarがグラミー賞を受賞した大ヒットアルバム「To Pimp A Butterfly」に収録されている「King Kunta」をはじめ300曲以上にサンプリングされている伝説的名曲


●BREAK BEATSへの進化
そうしてサンプリングの可能性や芸術性が認められていくうちに、DJ機材も発展していきました。特にその発展に貢献したのが、なんと日本のメーカー「Technics(テクニクス)」であると言われています。そこで新たな音楽ジャンルが誕生します。それこそが「BREAK BEATS(ブレイクビーツ)」です。


●BREAK BEATSの誕生と発展
1980年代後半のアメリカ、特にニューヨークのブロンクスなどの地域では、当時世界的に流行していたディスコに行けない貧困層の人々の為に「モービルディスコ」というものを企画した人達がいたそうです。その名の通り、モービル=車にDJ機材やスピーカーなどを積み、街の公園などに赴いて行われていたそうで、言ってみれば「出張ディスコ」と言ったところでしょうか。

その中心的人物が「DJ KOOL HERC(クールハーク)」です。彼がブロックパーティー(人の家の庭先などで行われるダンスや音楽のパーティー)でターンテーブルを使いJAMES BROWN(ジェームス・ブラウン)などの音楽をかけていると、あることに気付きました。曲の間奏部分が流れると、ダンサー達はより一層活気づいて踊りを楽しんでいるようだ、と。そこに目をつけたクールハークは、ターンテーブルを2台用意し、その間奏部分を繋げるように音楽を流すことでダンサーを盛り上げたというのです。その間奏部分を「ブレイク」パートと言うことが「ブレイクビーツ」と呼ばれる所以となったようです。

その「BERAK BEATS」で踊るダンサーが「B-BOY」「B-GIRL」と呼ばれるようになり、HIPHOPカルチャーの1つの要素として考えられるようになっていきました。「HIPHOPのダンス」といえば当初は「BREAK DANCE(ブレイクダンス)」だったことはご存知かと思いますが、音楽のジャンルとして「HIPHOP」がカテゴライズされるようになっていくと、その「HIPHOP」に合わせて踊るダンサーが「HIPHOPダンサー」と呼ばれるようになっていき、「HIPHOP」は日本でも一番踊られている人口の多いストリートダンスの1ジャンルとして認識されていったようです。

DJ KOOL HERCらの活躍により、ダンスだけでなく、DJの技術やパフォーマンスもレベルが上がっていくことになります。HIPHOPカルチャーのもう一つの要素であるMCINGもその中で発展していきました。元々は、DJが一台のターンテーブルを使ってレコードで音楽をかけ、次のレコードを用意するまでの繋ぎとして軽快なトークやコール&レスポンスで盛り上げていたところに由来するそうです。

今ではダンスイベントなどには欠かせないMC(エムシー/Master of Celemony)の存在ですが、最初からカッコよくパフォーマンスをしていたわけではなく、必要に迫られてやっていたものがいつしかカルチャーにまで発展していった、というのは実に興味深いお話しだなと感じました。


●J-POPに見られるサンプリング楽曲
ここまでお読みいただきましたが、筆者の説明力不足でいまいちピンと来てない方もいらっしゃると思います。そこで、耳馴染みのあるJ-POPの楽曲の中に見られるサンプリングを集めてみました。ご存知の曲もそうでない曲も「これってサンプリングなんだ!面白い!」という気づきのキッカケになれば幸いです。

・DA PUMP「Com'on!Be My Girl!」←ビゼー「アルルの女」
・BiSH「スパーク」←THE YELLOW MONKEY「スパーク」の歌詞
・シュビドゥバ「バンザイ RAP」←ウルフルズ「バンザイ〜好きでよかった〜」
・ゆず「with you」←ヴィヴァルディ「『四季』より『冬』」

●あとがき
いかがでしたでしょうか。現代のヒップホップやサンプリングの音楽・文化・技術などが突然うまれたものではなく、SOUL MUSICやブロックパーティーなど、必然的な流れの中で形成され、今もヒップホップシーンやJ-POPなどでも親しまれているものだと感じてもらえたら幸いです。

 

サンプリングとは!?ダンサーキャスティング専門会社ZERO CREATIONのダンスコラム

 

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