ダンサー必読!悪魔のインボイス制度!
公開日:2022年03月05日(土)
ダンサー必読!悪魔のインボイス制度!
ダンサー、役者、モデル、その他全ての個人事業主の皆様、インボイス制度というものはご存じでしょうか!?
来年の2023年10月1日から施行されるこのインボイス制度はダンサーや役者などフリーランスを苦しめるとんでもない悪魔のような制度です。
そもそもインボイス制度がどのような制度かと言いますと、簡単に説明するとフリーランスや個人事業主からも消費税を取り立てるという制度です。
基本的に法人である企業は国に消費税を納めるのは当然なのですが今まではダンサーや役者などの個人事業主は消費税を納める必要のない免税事業者として扱われていました。
個人事業主でも1000万円以上の収入がある人は納税する義務があったのですが個人で1000万以上の収入がある方なんてほとんどいないですよね。
なので必然的に1000万円以下の収入である個人事業主は消費税を納める必要がなかったのですがこのインボイス制度が導入されると消費税を納めなければいけなくなります。
このインボイス制度が導入されると様々な問題が起こります。
まずは個人事業主の視点での問題点です。
例えばアーティストAさんのMVにバックダンサーとして出演したとします。
ギャランティが10000円だったとすると現行ではここから所得税が10.21%引かれて源泉徴収されて実際の収入は8979円になります。
しかしインボイス制度が導入されるとこの10000円に対してさらに消費税も納めなければいけなくなると言う事です。
こうなると当然収入が相対的に10%低くなってしまう事になってしまいますよね。
これを聞くとゾッとしませんか!?
低所得者からさらに消費税を巻き上げるという悪魔のインボイス制度という意味がお分かり頂けると思います。
しかし個人事業主がわざわざ自分の少ない収入から貴重な時間を割いて面倒な消費税を納めるなんてすると思いますか!?
答えは「しない!」と思います。
ここでまた新たな問題が起こります。
そうならない為に国は消費税を納めなていない免税事業者から課税事業者になってもらう必要がありますね。
分かりやすくする為に詳細な内容は省略しますが消費税をきちん納める課税事業者であると言う申請をして
「適格請求書発行事業者」としてマイナンバーの様な登録番号を発行してもらうことになります。
そうすると正式なインボイス制度に登録している個人事業主ということになり自分自身で消費税を納めるようになるのですが、こんなこと全員がしたくないはずです。
それではインボイス制度に登録しなかったらどうなってしまうのか?
登録しない、したくない人がほとんどだと思うのでそのインボイス制度に登録しない選択をする方が大半だと予想されます。
しかしそうするとこのインボイス制度の「個人事業主から消費税を巻き上げる」という意味がなくなるので制度が成り立ちません。
ここで次の問題が浮き上がるのですが次は企業側の視点になります。
企業側は国に消費税を納めていますがインボイス制度が導入されるとどう変わってしまうのでしょうか!?
ダンサーや役者、モデルのような個人事業主などと契約や登録をしている法人側はインボイス制度に登録している個人事業主と仕事をする分には現状と変わりありません。
しかしインボイス制度に登録していない個人事業主と仕事をするとなるとインボイス制度に登録していない人は消費税を納めないのですから企業側は元来納めている消費税にさらに個人事業主分の消費税を2重で収めなくてはいけなくなります。
そうすると企業側は本来個人事業主が納めるべき消費税も納めなくてはいけないので必然的に損をしてしまうことになります。
と、なると企業側はインボイス制度に登録している個人事業主と仕事をする方が有利ということになります。
逆に言うとインボイス制度に登録してない個人事業主は仕事をさせてもらえないと言う事が起こり得ます。
もしくはインボイス制度に登録してる方が優遇されて登録してない人は仕事を減らされるという事もありますね。
もう1つのパターンとしてはインボイス制度に登録してない人は消費税分を引かれて報酬が支払われるような形態になるかもしれません。
ここら辺は実際に導入されてみないと企業側もどう対応するべきなのか分からないのですがこのインボイス制度が及ぼすダンサーや役者などフリーランスに与える影響はかなり大きいです。
国としては個人事業主から如何に取りこぼしのないように消費税を徴収するのかこれからまだ二転三転あるかもしれません。
個人事業主側としてはメリットは一切なくデメリットしかないこの悪魔のインボイス制度。
どのように立ち回るのが個人事業主にとって最もマシなのか!?
現時点では正直判断がつきません・・・
裏技として今まで個人事業主だったのを法人化するとその後2年の間は消費税が免税されるみたいですが法人化するにも費用として大体25万円くらいが必要ですし、法人化すると今度は法人税も掛かってくるので得策とは思えません。
このコロナ禍のドタバタでせめて先延ばしになったり、反対運動でインボイス制度が取りやめになってくれることを願うばかりです。
このまま2023年10月にインボイス制度が施工されのであれば、ダンサーや役者など個人事業主の皆さんはどのようにインボイス制度と向き合っていくのか選択を迫られることになります。

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