さまざまな振付の仕方
さまざまな振付の仕方~振付の創り方後編〜
以前掲載させていただきました【振付の創り方〜前編〜】という記事の続きになります。よろしければそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
その概要といたしましては「振付を創ってみたいけど、どこから創ればいいのか?」「なんとなく創れてはいるものの、自分ではあまり気に入っていない」「いつも似たような振付になってしまう…」こういった悩みをお持ちの方に少しでも有益な情報になるような、振付をする上での注意点や意識した方がよいポイントなどを筆者なりにお伝えしていきます。振付でなくとも、何かを創り出す、形にするという点において他の分野の方にも参考になれば何よりです。それでは本題へとまいりましょう。
●さまざまな振付の仕方
まずは前編の内容のおさらいになります。基本的な振付の仕方の一例をご紹介した上で、更にオリジナリティのある振付を考案したいという方のために、振り作りの手法について提案させていただきました。筆者を含め、大体のコレオグラファーさんが「これを意識して作品を創っているのでは」と思われるその手法は、大きく下記の4つに分けられるのではないでしょうか。
①イメージ優先
②ダンス、動き優先
③演者(スキルやスケジュール)優先
④その他(CM・MV・TVなど)
①については【振付の創り方〜前編〜】の方で詳しく記述させていただきましたので割愛いたします。
②について
①で述べたような表現したいストーリーなどがなく、スキルやダンスそのものだけで真っ向勝負したいという方向性で作り上げるのももちろんアリです。ことストリートダンスの各ジャンルにおいては、特にその傾向が多く見受けられると思います。そもそもカッコいいダンス・ダンサーに憧れてダンスを始めた人が多いと思います。作品のテーマやメッセージ性を感じ取るよりも先に「カッコいい!こんな風に踊れたらいいな〜」という衝動を感じて踊り始めた人も少なくないのではないでしょうか。
もちろん、ダンスの動きそのものを通してストーリーを感じ取れてダンスを始めた方もいるでしょう。そういった方は①の手法が向いていると思いますが、前述したような方はダンスをしっかりと見せられるよう振付を創っていきましょう。
その場合、ただスキルを見せつけるような自己満足なショーよりも、飽きがこないよう展開や見せ場をしっかり考えて組み立てていくと、より見せたいものが映えるのではないでしょうか。例えば仮に、ヒーローもののアニメなどでずっと同じ必殺技を出し続けられたら見飽きてしまうのではないでしょうか。
魅せられるスキルの多様性を目指したり、出来る動きや技・リズムの取り方などを増やしていくことも必要ですね。それらを活かすためにも構成や流れなどを含めてトータルで見て「いい振付」になるよう心がけてみましょう。
③について
自分のレッスンや振付作品に出てくれる生徒さんやダンサーさんのレベルや要望に合わせて作品内容を決めるケースもあります。「あんまり難しいのは覚えられないから、楽しい感じがいい」「ソロやりたい!」「基礎多めでしっかり踊りたい」「派手な衣装で踊ってみたい」「練習に来れる日が少ないから覚えやすいものがいい」など。要望を聞きすぎても作品がブレてしまいますが、可能な範囲で参加者のリクエストに応えるのもインストラクターやコレオグラファーの仕事の一環と言えるのではないでしょうか。
「先生のやりたいものであればなんでもついていきます!」と言ってくれる生徒さんばかりであればそれでもよいかもしれませんが、ある程度要望や状況を把握して創っていかないと、結局自分の首をしめてしまったり、いい作品が出来ず満足いかない結果になりかねません。何事も準備や対応をしっかりすると安心なのではないでしょうか。
楽しく覚えやすいが見栄えのする振付、ソロなどの展開がしやすい選曲、欠員などがいても無理が出ない構成など、対応力が問われますね。
④について
特殊な例になります。企業やタレントさんの意向やイメージが最優先であり、自分のやりたい曲・振付などが必ずしも適用されるわけではなく、むしろほとんどの場合、クライアント様や商品のイメージなど依頼者側の要望を提示される場合が多いと言っても過言ではないでしょう。その分、自分の振付の可能性を広げたり、新しいものに挑戦するチャンスとなります。高い壁ほど乗り越えた時の達成感は大きなものです。
先にご紹介した①〜③全ての要素で高レベルに、しかも瞬時に対応できる一握りの人がこういったコレオグラファーという仕事をいただけるのではないでしょうか。もちろん、メディアで起用される振付師とアンダーグラウンドなステージでの振付師、どちらも優劣はありません。どちらも価値があり、どちらもそれぞれに良さや難しさがあります。
●さいごに
いろんなダンス作品や映画などのエンターテイメントに触れ、自分のなりたい振付師像や、創りたい作品のイメージを作ることが、自分にとって「いい振付をする」ということに対して最も大事な要素なのかもしれませんね。
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