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COLUMN

構成のメソッド

公開日:2022年04月11日(月)

構成のメソッド・振付の魅せ方〜後編〜

 

前回掲載させていただきました【振付の魅せ方〜前編〜】という記事の続きの内容になります。

 

前回は、筆者なりの経験則よりオススメの振付の作り方からご紹介してまいりました。ただ作るのではなく、効率よく、イメージ通りに作品作りを進めていくことによって【魅せる振付】になるのではないかと考えています。

前回の内容をサッとおさらいしておきましょう。ダンスの振付をいきなり作り始めるよりも、草案となる作品の全体像(ざっくりとした概要)を作り、少し詳しく形を作って原案とし、更に細かく振付や構成を決めてから振付を進めてみる方法をオススメしました。あくまでも一例ですし、筆者も違う方法で進める場合もありますが、このやり方でイメージ通りの作品が作れることが多いのでご紹介しました。

さて、今回はその続きとなります。更に詳しく【魅せる振付】についてお話ししていきたいと思います。


●やっぱり音楽ありき
前回述べさせていただいた方法論を用いて振付を何度か作っていったとして、同じような構成や振付になりやすい人は特に注意してほしいのが「作りやすい振付や構成になりすぎていないか」という点です。

ある程度コレオグラフの経験が多くなってきますと「魅せやすい振付や構成」がわかってきます。逆に言うと「この振付でこの構成はあまり合わない」とか「この構成を効果的に見せたい時に、この振付は合わなそう」というのも見えてきます。つまり「いつもの振付をいつもの構成でやる」ことが増え、似たような作品になりやすいというデメリットも起こり得ます。

そんな時はまず、音楽をしっかりと意識してみましょう。カウントや流れではなく、音楽のタイミング、ニュアンス、強弱や緩急などをしっかりと捉えたダンスが出来るよう、振付を練ってみるのです。よく聞くと、いつもの動きを部分的にちょっと強くした方が音に合う、ちょっとタメた方が音に合う、ちょっと速くしたりちょっと足した方が音に合う、といった発想を持って変化させてみましょう。

一つの楽曲の中で、全く同じビートやメロディが使われることは少ないと思います。同じ歌のサビでも、音程の高低や伸びなどが違ったりします。楽器の演奏も同じことが言えます。そう言った微妙な違いをダンスでも表現できるようになると、同じような振付から脱却できるのではないでしょうか。

そういった振付で踊っていくと、より音楽と一体化するような自然なダンスが楽しめるようになります。そうすると、ただ基礎の動きを並べただけのような振付よりも【魅せる振付】に近づいていくのではないでしょうか。

その他にも「発想をかえてみる」という考え方も必要でしょう。既成概念に捉われずにいろんな動きを試してみましょう。「この振付でこの構成は合わないと思ったけど、ちょっと工夫したらいけるかも」「この構成に合うように少し振付変えてみたら今までにない動きになりそう」と言った、予想外の部分も楽しめるようになれば振付の可能性は無限大です。


●エンターテイメントであるという意識
ダンスには細かいルールや基準があるわけではなく、表現は基本的に自由ですが、踊っていても見ていても楽しい(または有意義な)作品であるに越したことはないですよね。ショーが始まってから終わるまで、展開の面白さや振付の独創性など、何かしら感情が揺さぶられる部分が全くない作品を見せられたら…見応えがないと言われても仕方ないですね。

ダンスだけやっていても上達には限度があるとよく言われます。もちろんダンスの技術を磨いたりいろんなジャンルの動きを習ったりすることも大事なのですが、いろんな音楽を聴いたり、演奏している人を実際に見に行ったり、演劇や映画を観たり、いろんなエンターテイメントに触れてみましょう。センスが磨かれたり、構成や展開の魅せ方など、何がどうヒントやインスピレーションになるかわからないものです。わからないけど、ダンスだけやっていて煮詰まってきてしまったら試してみましょう。特に振付をどんどんしていきたい人には役立つと思います。


●構成のメソッド
こうすれば必ず成功する、というわけではありませんが、いくつか魅せ方の定番パターンというものがあります。使い方や音に合わせた調整など工夫して自分なりの【魅せる振付】を作り上げましょう。

・カノン…ある振付を時間差で行う。3人以上の場合に見せやすい。縦一列、斜め一列、V字…いろんなパターンのフォーメーションに映えます。

・シンメ(シンメトリー)…ある振付を左右対称で行う。左右に大きく広がる移動などもスムーズに出来ますが、動き的にやりやすい、やりにくいなどがあるので注意です。

・リボルバー…ひし形や円形などのフォーメーションで、時計回りや反時計回りに回転して立ち位置を変える動き。少ない動きで変化を出せて、効果的な視覚効果を得られます。

・起承転結…物語を作る際の基盤となる考え方の一つですが、ダンス作品にも応用できます。「序破急」の概念も近いものがあります。


●さいごに
重複するようですが、振付や構成にはルールや正解はありません。今回の記事やいろんな作品などを参考にしながら、オリジナリティや見応えのある【魅せる振付】作品を作れたらいいですね。筆者も精進します。

 

 

構成のメソッド・振付の魅せ方〜後編〜ダンサー事務所ZERO CREATIONのダンスコラム 

 

 

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