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COLUMN

"GROOVE" の秘密

公開日:2022年05月24日(火)

"GROOVE" の秘密

 

ストリートダンスにまつわるあらゆる事柄について書かせていただいているこのコラムですが、今回は全てのジャンルに関わりのある内容となっております。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…などと言った、いわゆる「ストリートダンス」と分類されるダンスの原点と言えるのが「SOUL」です。

 

●SOUL DANCE
SOULと言っても、SOUL MUSIC、SOUL FOOD、SOUL CHURCHなどさまざまな場面で登場するフレーズではあるのですが、今回フォーカスを当てたいのは、日本で多くの人が「SOUL DANCE」と称する数々のダンスやステップのことです。決まった振付や動きよりも、曲のリズムや雰囲気に自然に乗るような、歌や楽器の熱やビートを体で表現するような、そしてそれを複数人で楽しむような…そう言ったところがSOULの醍醐味であり、重要なファクターであると言えるのではないでしょうか。

ちなみに、発祥の地・アメリカで「SOUL DANCE」と言っても伝わらない可能性があります。なぜなら、日本人の国民性ゆえのネーミングであるという説が濃厚であるからです。アメリカの、特にアフリカンアメリカンと言われるアフリカに祖先を持つ黒人の方々にとっては「SOUL DANCE」などとジャンルで括って取り組んだり習ったりするものではなかったと考えられます。

海外のダンサーさんのインタビューを見たり読んだりしたことがある人ならおわかりかと思いますが「何歳からダンスを始めたんですか?」という質問に対して「母親のお腹の中にいる時からです」と答えるダンサーさんが多いように見受けられます(筆者が見た答えがたまたまそういうパターンが多いだけでしたらすみません)。

ですが、それはあながち誇張した表現やジョークではないと思うのです。なぜなら彼らは、日常の中にSOUL MUSICがあり、 SOUL CHURCHでゴスペルなどの歌や表現があり…そういった環境なのです。お腹の中にいる時からそういったものに触れているため、ダンスをする準備ができているのかもしれませんね。


●PARTY GROOVE
先述したとおり、アメリカでは「SOUL DANCE」とはあえてジャンル分けして呼ばないようなのですが、では、我々がそう呼んでいるダンスをなんと呼んでいるのか。それは「PARTY GROOVE」です。これはおそらく直訳でいいと思います。「みんなで集まる時のノリ。わいわいして気楽に楽しんでいる雰囲気」そういった解釈になるのではないでしょうか。

結局のところ、以前の【GROOVEって何?】というコラムで説明したように、GROOVEとは何かと言えば、ノリということになるのではないでしょうか。決まったステップや振付を知らなくても少し体を動かせばみんなで楽しめる、そういったものであり、黒人の方々が生まれる前から持っているリズム感や音楽に触れている感覚などが作用して可能になる、気持ちいい揺れ方・感じ方・音への入り方…そういったものが「GROOVE」なんだろうなと考えています。


●「GROOVEは、"1"と"&"の間に存在する」
このコラムで最後にお伝えしたいのは、筆者がもっとも影響を受けたあるダンサーさんのお言葉です。日本のストリートダンス史の創成期より第一線で活躍されてきた、いわゆるレジェンドダンサーと呼ばれる方々のレッスンやワークショップに何度か参加させていただいた際に、ダンスのステップや技術などはもちろんのこと、その本質についてお聞きするチャンスがありました。それだけでも大変光栄なことです。

その中でも、今回のテーマに沿った一節をご紹介します。それこそが「GROOVEは、"1"と"&"の間に存在する」というお言葉です。よくダンサーは「16ビート」という用語を使います。「1×8(ワンエイト)」という8カウントで一括りの中で、倍の16カウントを刻むように体現することからそう呼ばれはじめたのだと思います。しかし1×8は、音楽用語で言うところの「2小節」のことです。音楽的には「1小節の中で何拍あるか」によって演奏するリズムの名称が変わります。本来の16ビートは「1小節の中で16拍(=ビート)がある」という意味ですから、ダンサーにわかりやすく説明すると「4カウントを4倍の細かさでとること」になります。ダンサーが認識している16ビートは実は、音楽的に言うと8ビートだということになります。

ここで言いたいことは「ダンサーが思ってるより音楽は細かく繊細である」ということです。普段ダンサーは「1・&」と8ビートで音をとることが多いと思います。けれどその間「1〜&」の間にも音楽はあります。揺らいでいるのか、止まっているのか、強い音の余韻があるのか、刻んでいるのか…そこを繊細に捉えて体現しようとするとGROOVEが生まれる、きっとそう言ったことを先のレジェンドダンサーさんは仰られたのだと解釈しました。


●さいごに
ダンスは音楽と共にあり、実際に目で見て体感することで刺激を受け、楽しめるものだと思います。ダンスの現場でGROOVEを感じ、GROOVEを楽しみましょう。

 

 

 "GROOVE" の秘密・テレビ、CMダンス振付事務所ゼロクリエーションのダンスコラム

 

 

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