バレエの歴史~誕生からフランスでの発展~
バレエの歴史~誕生からフランスでの発展~
バレエの起源は、14~16世紀頃のイタリアのルネッサンス期といわれています。
イタリアの宮廷内の余興の一つの「バロ(Ballo)」が原型とされており、音楽に合わせてステップを踏む社交ダンスのようなものでした。
もともと貴族の間では宮廷で演劇、詩の朗読、歌や舞踊などが頻繁に披露されており、その一環として披露されたのが「バロ」であり、宮廷の広間で貴族たちが歩きながら図形を描き、それをバルコニーから眺めるというものでした。
また、世俗合唱曲が流行し始め、バロに歌が加わったものが「バレ/バレット(Balletto)」とよばれているものでした。
そして、選定された音楽が使われるようになると「バレッティ(Balletti)」と呼ばれるようになり、15世紀の終わりには、レオナルド・ダ・ヴィンチが舞台装置や衣装を手掛け、大がかりな舞台へと発展し、「楽園」という演目が王侯の結婚式の際に上演されたとの記録があります。
当時信仰されていたカトリックとプロテスタントの和解がテーマとされたといわれています。
このバレッティがイタリア・フィレンツェのメディチ家であるカトリーヌ・ド・メディシスのアンリ2世との婚姻によってフランスへと持ち込まれるようになりました。
もともとメディチ家は芸術家に資金源を提供していた一族でしたが、カトリーヌは早くに両親を亡くし、教皇のクレメンス7世がフランス王のアンリ2世との縁をとりもったとされています。
さて、カトリーヌが1533年フランス王アンリ2世に嫁いだときに、バレエがフランス宮廷にもたらされたときにイタリア読みのバレッティが、フランス語風にバレエと呼ばれるようになり、フランス王室を中心に広まっていきました。
その中でバレエは宮廷舞踊として発展し、そこではおよそ20年間で800のバレエが上演されたといわれています。
1571年には、ポーランドから訪問中の使節団のために、テュイルリー庭園に面したテュルイリー宮殿にてバレエ演目が催されました。カトリーヌの息子をポーランド王に迎え入れるために、訪れていたポーランド使節のもてなしとして上演されました。
「ポーランド施設のためのバレエ」と呼称され、振り付けはバルタザール・ド・ボージョワイユーであり、振付家としてだけでなく、作曲家や演出家としても活躍していました。
もともとはヴァイオリン奏者で、カトリーヌに音楽の責任者と、宮廷主席従者に任命されていました。
そのときの舞台は美しい16人のフランス女性達が、「一周、方向変更、迂回、混合、休止」などから構成され、図形のように正確な形や模様を動きによって描くような演出でした。
またその女性達は、フランスの16の地方を模したとされており、ポーランド使節団へのフランスの地方を紹介する意味合いがあったといわれています。
また、最後は観客を交えての大舞踏会も行われたとのことでした。
1581年に上演された「Ballet comique de la reine/王妃のバレエ・コミック」は、アンリ3世の寵臣であったジョアイーズ公と王妃ルイーズの妹マルグリット姫の婚約を祝うために、パリのプティ・ブルボン宮にて催され、これが最初の宮廷バレエといわれています。題目の王妃とは王妃ルイーズのことになります。
また、王妃のバレエ・コミックはバレエの名を冠した最初の作品といわれています。
内容はギリシア神話の一つで、ユリシーズの魔女キルケからの脱出のストーリーとなっており、政治情勢を寓話風に表したものといわれています。
踊りはもちろん、合唱や器楽演奏、機械じかけのからくりなども構成された舞台で、振り付けは同じく、ボージョワイユーで、詩は国王付司祭のラ・シェネ師が、音楽は王妃の側近であるシュール・ド・ボーリューが行いました。本番の結婚式まで日にちがあまりなかったとのことで、かなりあわただしい舞台となりました。
また、舞台上には場面の装置を横並びに置き、演目が進むにつれて移動していくという並置式装置がありました。また、ダンス・オリゾンタルという、踊り手が幾何学模様を描くといった振り付けがなされ、当時は専門の踊り子はおらず、家来や貴婦人たちが牧人の神や魔女、水の精、ジュピター神などの役に扮して出演しており、王妃のルイーズ自身も出演しました。演目は夜の10時から翌日の午前3時と5時間半ほどの上演時間となり、これを皮切りとして、宮廷にて盛んに催されることとなりました。観客はバルコニーや高座などの壇上から見下ろす形での舞台となりました。
この作品は100万エキュという莫大な金額がかかったものの、大成功を収めることとなりました。また、この作品に出演しなかった家臣たちにより、挿絵が入った本が制作され、翌年に出版され、この本によりバレエの評判がフランス国外まで知れ渡ることとなりました。このように盛大にバレエのような祭典を催すことによって、国民の意思を高め、王家の影響力を世間にしらしめる、政治的な意味合いもあったとのことです。
以降はルイ13世らの特権階級により、ますますバレエが発展していきます。
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