ホントにあった無茶な話〜パート2〜
ホントにあった無茶な話〜パート2〜
突然ですが皆さんは「無茶振り」と言えるような唐突な依頼を受けたことはありますでしょうか?ストリートダンスに関するさまざまな内容をお伝えしているこのコラムですが、今回は筆者が現場で体験したちょっとした「無茶振り」にまつわるお話をご紹介していきうくます。前回の【ホントにあった無茶な話】という記事の続きでもありますし、以前掲載させていただきました【ダンスオーディションに受かるには〜書類編/〜実技編〜】という記事から派生する内容にもなりますので、気になる方はそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
それでは今回も「オーディションや撮影時に実際にこんなことがあった!」という体験談をご紹介していきます。ダンス未経験の方や、撮影現場などに行かれた事のない方にとっては業界の裏話のような形で楽しんでいただけますと嬉しいです。
●ゾンビがLOCK DANCEを踊る?!
このサブタイトルの時点でかなり衝撃的な文面かと思われますが、その通りの内容のお仕事を経験したことがあります。あるサバイバル系の人気漫画が実写映画化される運びとなり、そのプロモーション用に作られた楽曲に合わせたミュージックビデオも制作されることになりました。現代的で大掛かりなメディアミックスでの売り出し方ですね。
そのMVはセクシーでクールな女性達がゾンビをライフルなどで撃って倒したり、ダンスをするシーンがメインなのですが、そこで登場する「ダンスをするゾンビ」の役を演じさせていただきました。「ゾンビっぽい動きをダンスで表現する」というだけでも難易度は決して低くないと思うのですが、更に複雑な要望があったのです。それは「ゾンビが銃で撃たれながらだんだんロックダンスになっていく」というものでした。改めて当時の撮影風景などを思い返しながら自分で文字に起こしていても、頭上にクエスチョンマークが浮かんでしまうような突飛なリクエストでした。
言われるがままに動いていき、監督さんとイメージを摺り合わせながら撮影に臨みました。余談ではありますが、衣装もとても特徴的でした。リーゼントに顔面や肌が見える部分は白塗り、目には白いカラーコンタクトを入れ、ヤンキーの特攻服のような白い服。これでロックダンスを踊るという経験は後にも先にもこの一回きりでしょう。とても貴重な経験となりました。
●超国民的アイドルグループの振付
まさかのチャンスが巡り巡って来た時の話です。LOCKでアイドルに振り付けする日が来るとは夢にも思っていませんでした。ある番組の中で、グループのメンバーが数チームに分かれてダンスを披露し、勝敗を競うというコーナーがありました。そのうちの1チームの振付をお願いしたいというのですから責任重大です。アイドルの方にダンス指導をした経験もない上に、超がつくほど誰でも知っている国民的グループが相手となるわけですから、緊張しなかったと言ったら嘘になってしまいます。せっかくの大役なので依頼をお受けしたのですが、フタを開けてみますと予想以上に高いハードルが待ち受けていました。
担当ディレクターさんと軽く打ち合わせをさせていただいたところ「ロックダンスとロボットダンスをミックスさせたカッコいい振付をお願いしたい」という主旨のお話を伺いました。そのお題だけでも簡単ではないのですが、その振付を踊るメンバーの3人はロックダンス未経験者だとおっしゃるので大変驚きました。それから後輩のダンサーにも手伝ってもらいつつ、1週間で曲や振付を用意し、ご本人さんに振り移し。皆さんプロなので振り覚えは早かったのですが…今回のコンセプトはダンス対決であり、有名プロダンサーさんが審査員に呼ばれて優劣をつけられてしまいます。皆さん慣れないロックに戸惑いながらも、本番までにバッチリ仕上げてくださりさすがの一言でした。
本番当日は手に汗握る状況で、優勝はかないませんでしたが今までで一番いいパフォーマンスが見れましたし、ご本人の方々も「楽しかった!」「本番が一番うまくできた!」と泣いて喜ぶメンバーさんもいてくださり、大変嬉しかったです。
今振り返ってもかなり難しい挑戦だったなと思いますが、頑張ってトライしてみて本当によかったです。
●あとがき
いかがでしたでしょうか。前回の記事と併せて5件の現場についてのお話でした。他にもいろいろと大変だったことや面白かったことなどあるのですが、また機会があればご紹介したいと思います。リモートやオンラインでの仕事も増えてきていて便利になっていることもありますが、ダンスなどのエンターテイメントは生で体感してこそだと思うので、そういった仕事や経験がこれからも素晴らしいものになるよう願いを込めて、この記事の結びとさせていただきます。ご拝読ありがとうございました。
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