ダンサーと教育の場の現状
ダンサーと教育の場の現状・ダンスと教育〜後編〜
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【ダンスと教育〜前編〜】という記事の続きの内容にもなりますので、よろしければそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
タイトルの通りではありますが概要をお話ししますと、ストリートダンスと教育の関連性について筆者の視点や経験からお伝えできればと存じます。長年、インストラクターや講師、あるいは部活のコーチとして小中学生や高校生や専門学生などにダンスを教えている立場から見える【ダンスと教育】その現場について理解が深まれば嬉しいです。
●ダンスをするとどんないいことがあるのか
ダンスをやったことがない人からすると「難しそう」「自分はカッコよく踊れなそうだからやりたくない」「人前で醜態を晒すなんて恥ずかしい」などといった偏見がありそうですし、実際小学校に訪問してのダンスレッスンなどの仕事では、最初は恥ずかしがったり抵抗もあるのか大きく踊れない子も多いです。しかし、時間をかけて教えていくにつれ「出来ないと思ってたけどやってみたら自分にも出来たぞ!」という達成感が生まれてくると、元気に踊れるようになったり、何も言わずとも復習して来てくれるようになったり、人前で発表する時も笑顔で踊れるようになったりと、成長できたり自信を持てるようになる子もまた多いのです。そういった姿には、インストラクターとして教えているはずのこちらがまた初心を教えられたり、純粋にダンスを楽しむ姿勢に感動させられたりします。
一人で楽しむのももちろん良いですが、複数人で楽しめるのもダンスの良さの1つですよね。難しい音どりも面白い振付も、楽しいノリもカッコいいステップも、誰かと共有したり一緒に練習したりすることで良いコミュニケーションの機会になりますし、何ものにも替えがたい嬉しさがあるものです。
●ストリートダンスに関連性のある科目
教育と言えば一番に思いつくのはおそらく勉強、学校の授業かと思いますが、ダンスとも関連性のある科目について考えてみます。まずは運動という意味では「体育」です。学校教育でも昔から創作ダンスなどは取り入れられてきましたが、みんなで体を動かしながら出来ることを増やしていけるという充実感や一体感、そして幸福感が得られます。「音楽」も同じくらい必要な要素ですね。リズムや音楽の仕組みを理解することでダンスの幅も広がります。「英語」も出来れば英語の歌詞の理解が深まり、ダンスの表現も深みが出ます。ダンスの歴史やストリートダンスの原点となる黒人の歴史に興味を持つことでカルチャーとしてダンスを捉えるきっかけにもなるので「社会」も関連性がある科目であると言えるでしょう。また「美術」で感性を養うことも出来れば、コレオグラフ作品や衣装デザインなどにも役に立つでしょう。
このように、学校の勉強内容を活かしたり、勉強することで脳が刺激されたり、考え方の幅が広がったりと、何がヒントや影響となってダンスの上達に繋がるかわかりません。いろんなことに興味を持ち、培ったものすべてがその人のダンスになるのではないでしょうか。
●ダンサーと教育の場の現状
ダンサーがダンサーとして、あるいは外部講師・振付師などとして学校に教えに行く例はとても多いと思います。特に中高生のダンスの大会などでは、指導や振付はプロダンサーが委託されて行っている場合が多いのではないでしょうか。また、文化庁の事業の一環としていろんな小学校に赴いてダンスを教えるという仕事もあります。とあるNPO法人さんの方からも依頼が来たこともあります。
あくまで一例となりますが、筆者が今現在学生と関わっている事例についてお話ししたいと思います。何か参考になれば幸いです。
・ダンスの専門学校の講師
3年程前になりますが、知り合いの先輩ダンサーさんよりご紹介いただいてLOCKの授業を担当させていただいております。ストリートダンスのプロを志している人はもちろん、バックダンサーやテーマパークダンサーを目指す人にとっても必要な基礎の動きや対応力、グルーヴやアクロバットなども楽しく伝えています。
・高校のダンス部のコーチ
筆者も高校時代、無心でダンスに取り組んだことや先輩や後輩達との日々を懐古しつつ、今の高校生の需要は何か、学校側から求められる要望など聞き取りながら指導しています。大会に出るまでの過程や結果が成長に繋がったり、独自で振付などを作って文化祭で発表したりと、その都度いい経験になるよう考えるのもまた貴重な財産となっています。
●さいごに
「ダンスは不良がやるものだ」などと偏見を持たれて久しい現代、ダンサーに求められるものも変わってきたのではないでしょうか。学校という場所においても恥ずかしくない技術・指導力・人間力などが試されているのではないでしょうか。どんなステージでも結果を出せる、そんな「良い」ダンサーがプロとして活躍していってほしいですね。
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