ダンスに大事なストレッチ
ダンスに大事なストレッチ 〜 前編 〜
みなさんは身体の柔軟性に自信はおありでしょうか?日々ダンスレッスンをしていると、筆者は決して若くはない年齢ながら、同年代や自分より若い生徒さんたちに比べると柔らかい方なのだなぁと実感しています。そのお陰か、長年の生活の中で入院や手術が必要になるような大きな怪我は一度もしたことがありません。ただ肉離れや筋を痛めるなどの怪我は何度かあるため、その再発を防止するためにもストレッチや筋トレを日々意識しています。
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回はタイトルの通り【ダンスに大事なストレッチ 】というテーマで文章をお届けしてまいります。ダンスをしている人にはもちろん、そうでない方にとってもお役に立てれば幸いです。
●ストレッチの必要性
まずは、なぜストレッチをした方がいいのか、ダンスの場合はどういった必要性があるのかをお話ししてまいります。
①ケガの防止や緩和
ダンス経験の有無にかかわらず、適度なストレッチをすることは普段の生活においてもケガの防止に繋がります。同じような姿勢でしかいなかったり、特に長時間同じ姿勢になって仕事をしている人などは注意です。骨格が歪んでしまったり、血流が悪くなってしまったりして、知らず知らずのうちにどこがに痛みを抱えてしまいます。
そうならないように、姿勢を少し変えたり、背筋を伸ばしたり、体をひねったり、立ってふくらはぎを伸ばしてみたり。そういった簡単なストレッチでもいいのです。全く何もせず1〜2時間同じ姿勢で過ごすのと、その間に10〜30秒、何度かそういった簡易的なストレッチをするだけでも、疲れの残り具合が違ってきます。それをせず5時間、8時間など同じような姿勢でいてしまうとどうなるかは想像に難くないのではないでしょうか。肩こりや腰痛、それから派生する頭痛や膝の痛みなどにお困りの方、そうならないように日頃から防止したい方は、ぜひ試してみてください。たった10秒ずつでも何もしないよりはいいはずです。
日々ダンスを習ったり教えている人ならば尚更です。レッスンや練習の前などは、早く振付を覚えたい、いろんな曲ですぐにでも踊りたい、というはやる気持ちが抑えられないのはわかりますが、であれば尚更準備運動は必要不可欠です。いつもと違う部位に普段をかけるような練習をしたり、テンションに任せてアクロバティックな大技やフロアムーブをしたり、長い時間踊りっぱなしであったり、床がコンクリートなど硬いところであったり…そういった体に負担のかかる練習をする場合には、ケガの防止や緩和のために、ストレッチをすることをオススメします。
せっかくやる気はあっても、ケガをして練習できなくなってしまってはフラストレーションが溜まるでしょうし、何よりうまくなりません。どんな一流のダンサーやスポーツ選手でもケガは付き物ですが、ケガはしないに越したことはないのは言うまでもありません。インストラクターをされている場合はスタジオや生徒さんにも迷惑がかかりますし、自分の収入もその分減ってしまいます。ゲストダンサーや他の仕事の場合でも、ケガで不在となってしまったり本来のキレのないパフォーマンスしか出来なかったり…それではギャラを支払ってくれる方や観てくれる人に失礼にあたるのではないでしょうか。プロならば、常にケガは防止する姿勢であることも最低限の仕事だと言えるでしょう。
②可動域を広げる=ダンスの可能性を広げる
ストレッチをしっかりすることで、動ける幅が広がります。わかりやすい例を挙げるならば、足が上がればより派手でインパクトのあるキックが出来ますし、肩が柔らかければパンキングやヴォーグ、ブレイキンなどでのムーブに活かせます。腰が柔らかければアクロバットやフロアの動きにも対応しやすいですし、股関節が充分な可動域であればロックのゲッダンなども無理なく決まります。
逆に首が固ければアイソレーションがやりづらいですし、キックやフロアもやりづらい…そうなるとできる表現の幅は自然と狭まってしまいますね。もちろん、人それぞれ得手不得手や向き不向きがありますし、みんな同じでは面白くありません。出来ることを磨いたり高めたりすることも賞賛に値します。ですが「自分は体が固いからこれは出来ない」と最初から決めつけてしまったり、努力を怠るのはまた違う話ではないでしょうか。日々、適切なストレッチを繰り返すことで、その殻は破れ、新たなダンスを楽しめるかもしれません。その可能性を自ら潰してしまうのはもったいないと言うほかありません。ストレッチをしてみれば、もっと長く広く深く、ダンスを楽しめるようになるのではないでしょうか。
次回へつづきます。
#ダンスに大事なストレッチ
#ケガの防止や緩和
#可動域を広げる=ダンスの可能性を広げる
#ダンスコラム
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