ダンサーと言っても社会人として最低限の礼儀とマナーを
ダンサーと言っても社会人として最低限の礼儀とマナーを・ダンサーの社会人としての在り方 〜 後編 〜
HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 ダンサーの社会人としての在り方 〜 前編 〜 】という記事の続きの内容になります。気になる方はそちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
まずは前回の概要についてお話しさせていただきます。
●「ダンサーは敬語が使えない」?
転職した社会人ダンサーの後輩の相談に乗っている中で「ダンサーって敬語使えないじゃないですかー?」という驚きのセリフが飛び出しました。思わず即座に反論してしまいました。
「周りのダンサーがたまたまそれに該当するだけではないか。ちゃんと敬語を使えるダンサーも多い」
「ダンサーだから敬語は使えないのが当然という認識は甘えではないか」
このように双方の言い分がある場合「ダンサーは敬語が使えない」という発言は決して万人が頷ける認識ではないと言えるのではないでしょうか。
敬語と同じように、残念な認識で捉えられがちなのが「ダンサーはルーズである」ということです。どんなにカッコよくダンスやレッスンや振付が出来ても、時間にルーズでは信頼を失いますし、仕事としても成り立ちませんよね。
●ダンサーと言っても社会人として最低限の礼儀とマナーを
誰がどんな認識を持っていようとも、結局はやるべきことはひとつなのではないでしょうか。ダンサーと言っても日本という社会で生きる術のひとつに過ぎません。レッスンやサークルなど、自分が仕切れる小さなコミュニティーの中ではある程度フランクな関係であったり自由な言葉使いでも問題はありませんが、もちろんダンスの世界はそこだけではありません。外部のダンスイベントに参加させていただく時、新しくダンスインストラクターとして雇っていただく時、アーティストさんのバックダンサーやコレオグラファーなどとしてメディアの現場などで関わる時など、いつもの調子では通じない場面も多々あるでしょう。
そういった時のために、適切な敬語の使用や時間やルール・マナーを守るといった社会人としての最低限の礼儀は身につけておくべきではないでしょうか。「敬語使えないじゃないですか」発言をした後輩の周りも、きっと気の置けないコミュニティーでしかなく、その中では楽しく和やかな雰囲気で話していたのでしょう。それに慣れすぎているとそういった誤った認識を持ってしまう人も出てしまうのかもしれません。そうならない為にも、先輩ダンサーや今を生きるダンサー達が積極的にその姿勢を見せていく必要があるのではないでしょうか。それが嫌なダンサーは、小さな世界で生きていくのもよいのではないでしょうか。社会と交わらずに生き残っていくのはとても難しいことであると、いずれ痛感することにはなると思いますが。くだんの発言主がそうであったように。
●周りへの感謝を忘れない
敬語が使えないダンサーがいるとします。彼らはなぜ使えないか、そしてなぜ使おうとしないのか考えてみましょう。
①敬語を知らない
そもそも知らないのでは使いようがありません。ダンサーと言っても小中学生の頃からバトルやコンテストなどで頭角を表し、ダンサーとして活躍する若い子もいるので、そういった子達は、敬語をうまく使えなくても仕方がない部分があるのも理解はできます。ただ、高校生以下の子達でもきちんと敬語を使えるダンサーもいるので「若いから使えない、使わなくてもいい」とは必ずしも言い切れないのではないでしょうか。高校生以上であれば尚更、論外なパターンと言わざるを得ないかもしれません。
②敬語を知っているが使う環境にない
学校で敬語を勉強してはいるものの、ダンスをする時には自分と同世代であったり若い世代であったり、年上であっても家族のような関係性が出来上がっていて、敬語を使わなくてもいいという環境にいる場合もあります。知っていても使わないのではもちろん身に付かないでしょう。実生活のみならず、SNSなどでも敬語を使おうと思えば使えるので、本人次第とも言えます。
③敬語を使う環境ではあるが使おうとしない
本来、敬語を使うべき関係値である人たち(ダンススタジオのオーナーさんであったり、部活指導の顧問の先生であったり)と接しているにもかかわらず、まともに敬語を使おうとしないインストラクターも見受けられます。学生の頃からお世話になっていて、友達のような感覚で目上の人と接するのが自然である人もいるのは理解できます。ただ、敬意を持っていないため敬語を使わないという失礼な態度に見られる可能性もあります。
●まとめ
客観的に見て恥ずかしくない言動を心がけるのが、ダンサーであろうとなかろうと必要なことではないでしょうか。だらしなく、敬語が使えなくても時間を守らなくても、自分はいいかもしれません。しかし、他人や大事な人がその姿を見た時、仕事を任せたいとか、信頼できる人だと認識してくれたりするでしょうか。「ダンサーは敬語が使えない」などと後輩に言われないよう、気をつけたいものですね。
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