復活するエンタメ
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当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。ストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は踊りは踊りでも【 よさこい鳴子踊り(以下よさこい) 】についてお話ししてまいります。よさこいにつきましては、詳しくは過去の記事【笑って踊って旗振って!よさこいの魅力 〜 前編 〜/〜 後編 〜】や【 知って損なし!よさこいのあれこれ 】をお読みいただけますと幸いです。
今回は、筆者が長年活動をしているチームで、久しぶりにしっかりとしたイベントに参加できたことで感じたことを書き連ねていきたいと思います。
●よさこいの良さ、再確認
2022年8月末、代々木公園近辺にて「原宿表参道元氣祭スーパーよさこい2022(以下、原宿)」が開催されました。コロナ禍となり実に3年ぶりでした。原宿は、本場高知の大御所チームをはじめとし、毎年100チームを超えるよさこいチームが参加し、100万人ほどの観客動員数を誇る一大イベントです。その規模や影響力の大きさから中止の可能性も懸念していましたが…しっかりと開催してくださった運営の皆様に深く感謝しなくてはなりません。演者はもちろん、沢山のよさこい好きの方にとってかけがえのない歓びを与えてくれたのは間違いないのではないでしょうか。
土日の二日間での開催でしたが、筆者は仕事の都合で初日のみの参加でした。それでもとても感慨深く、まさに感無量と言える満足度の高さでした。
コロナ禍になり3年目。チームの練習参加者も徐々に減り、なんとかやりくりしながらの活動。参加予定の祭が中止になったり、人数を集められずエントリーを断念したり。そんな中での原宿。チーム結成の2006年から出続けている思い入れの深いお祭りです。練習はしっかりやってはいたものの、正直開催可否は半々かな…と心配していました。
当初予定していたメインステージを建てないことで、観客の密集を避けたりと工夫をしてくださり、当日は見事に好天での開催となりました。懸念事項があるからすべて取りやめる、のではなく、こうすれば実現可能ではないか、こうすれば不安は減らせるのではないか、とできることを考えて実行していくことが大事なのだと学びました。
●なくてはならないもの
さて、実際に出演してみて感じたことですが、やはりお祭りやイベントごとというのは、たくさんの人が純粋に楽しみにしているものであり、数々の企業が絡み、経済を回すという意味でも必要不可欠なものであると再認識いたしました。もちろんいろいろな対策や制限をした上で安全性を考慮することも大事です。単に「楽しいからいい」というわけではなく、決められたことを守りながら全力で楽しむこと、それ自体は制限されたり抑圧されるべきものではないのではないでしょうか。
筆者のチームのみんなも元気に溢れていて、踊りながら「これだよな!!」というような実感をヒシヒシと感じて、なんとも言えない高揚感を再び味わえました。人数は決して多いとは言えませんが、その分一人一人とコミュニケーションをとりながら練習もできていて、本番の一体感は他に引けをとらないものがあったはずだと自負しています。
よさこい初挑戦で初めての祭参加だった人、コロナ禍で入ってくれたものの祭に出られない中ずっと頑張ってくれた人、久々にチームに戻ってきてくれた人、何よりずっと運営や練習で支えてくれてる人。それぞれが尽力してくれた結果、お祭りを楽しむというご褒美がもらえたのではないでしょうか。その一瞬の歓びがあれば長年の苦労も報われたと感じます。自分たちも全力で楽しんで演舞を披露することで、観客の皆さんも巻き込んで更に楽しむことができる。やはりそれは、祭があるからこそ体感できる幸福感なのです。
●今後への期待
今回の原宿以前のお祭りの参加規約には「演舞時はマスクまたはフェイスシールドを必ず着用すること」であったり「本番中のみマスクを外してもよいが、発声は推奨できない」といったものがありました。よさこいは活気ある発声も魅力の一つですが、マスクなどは飛沫感染を予防するための措置であるとは理解できます。しかしマスクをしながらの炎天下での演舞は熱中症のリスクも伴うこともあり、イベントによっては本番時はマスクを外して良いとする場合も増えてきました。また、今回の原宿では、発声を制限する会場と、制限しない会場が分けられるなど、工夫が見られました。
運営側や出演側、そして観客側がしっかりとその対策の意味や、協力する意思を行動で表すことで、はじめてイベントは成功し得るのではないでしょうか。コロナに関してはずっといろいろな意見がありますが、その都度、イベントごとに、決められたことを守りながら楽しむところは楽しむ、ということを繰り返していけば、次第に本来の形でエンターテイメントが復活し、日々の楽しみや活力になっていくのではないでしょうか。
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