Dリーグ、表裏一体のその面白さと課題
Dリーグ、表裏一体のその面白さと課題
当コラムをご覧いただき誠にありがとうございます。HIPHOP、LOCK、POP、HOUSE、BREAK、WAACK…いわゆるストリートダンスのあれこれについて書き綴っているこのコラムですが、今回は【 ダンスのプロリーグ "D.LEAGUE" 】という記事の続きの内容となっております。そちらも併せてお読みいただけますと幸いです。
まず前編の内容を振り返っておきます。1980年代から日本でも楽しまれ、独自の進化を遂げてきたストリートダンス。その日本発世界初のプロリーグが「D.LEAGUE ( ディーリーグ /以下、Dリーグ )」です。第一生命保険をはじめ、名だたる企業の力が結集された新たなダンスのステージです。
Dリーグのダンスチームは、ディレクターを筆頭に若手からベテランまで実力派ダンサーが集結し、それぞれ得意なジャンルや作品を磨き上げ、勝負します。またAbema TVやニコニコ生放送、YouTubeなど様々なメディアで展開したり、Dリーグ専用アプリから一票を投じることで観客も参加することができます。それは間違いなく新時代のダンスの楽しみ方の1つであり、また「Dリーガー」は夢のある職業の1つとして確立されるであろうとも言われています。
ただ踊るだけではなく、企業名を背負って戦い、会場や配信で応援してくれる大勢の人たち、目の確かな審査員も居並ぶという凄まじいプレッシャーを跳ね除けて最高の挑戦とパフォーマンスをするDリーガーのみなさん、心から賞賛に値します。
●Dリーグの難しさ
とても魅力的かつチャレンジングな試みに目を見張らざるを得ないDリーグですが、生まれたてのプロジェクトなので良い点ばかりではなく、改善の余地があり「伸びしろ」の部分も感じることがあります。それはつまり、今後進化が楽しまだあるということです。今回の記事ではそこにスポットを当ててみます。
・ダンスを知らない人に伝える難しさ
2022〜23年シーズンのDリーグでは全12チームが毎回しのぎを削る、魂を削るような激闘が繰り広げられています。その全チームが同じダンスジャンルであれば、優劣を見比べるのは比較的容易かもしれませんが、そうではないのは一目瞭然です。あるチームはヒップホップを得意とし、あるチームはロックやポップやブレイキンを武器に戦います。またあるチームはコンテンポラリーの要素で世界観を創りあげ、またあるチームはニュージャックスイングを主軸に作品を練り上げます。さながらダンスの異種格闘技戦なのです。これは昔ながらのダンスコンテストにおいても同様のことが言えるのですが、その現場でジャッジしているのは、いろいろなダンスに精通しているプロフェッショナルなダンサーである場合が多く、観客もダンスフリークが目立ちます。
もろちん多種多様なダンスが存在し、それぞれの良さを存分に観られるのは醍醐味なのですが、Dリーグはダンスを知らない人にも観られるように発信を続けています。ダンスそのものの評価の仕方もわからない一般の人たちにとって、ジャンルの違いというのも伝わりづらいものがあるでしょうし、それをどう比べて、その作品のどこがどう審査員に評価されているのか…それがダンスを知らない人にまで伝わるまでには時間がかかりそうです。ですが、それを乗り越えた時に、さらにダンスに興味を持つ人、Dリーガーを夢見る人が増えるのではないでしょうか。
・見る位置によって印象が変わってしまう難しさ
いろいろな声を拾い集めてみると、審査員席からステージを見た時・客席からステージを見た時・そして配信でステージを観た時の印象が、それぞれ違ってくるようです。どんなスポーツでも起こり得ることではあると思いますが、まずは審判や審査員が適正にそのパフォーマンスを評価できるのは第一だと思います。その上で、圧倒的多数の観客も納得できる形で楽しめるのが、大衆娯楽としてはベターではないでしょうか。
観客席の、席の場所によって見え方(間近で見上げるような形、正面から見る時、斜めから見る角度、奥の席からステージ全容を見渡せる状態)が変わってしまうことも、それによって審査員と印象が異なってしまうこともある程度は仕方ないことではありますが…単なる「ダンス鑑賞」ではないのですから、勝敗の判断があまりにズレてしまうような状況は改善された方がいいのかもしれせまん。
配信では臨場感がない分、落ち着いてパフォーマンスを見極められます。しかし、カメラが切り替わってしまい、全容が観られずに印象が少し変わってしまう場合もあります。会場で直接観戦した後に、配信アプリで視聴した人の感想を聞くとやはり「生で観るのと結構印象が変わる」とのことでした。角度や画角のみならず、照明や画質によって衣装の見栄えやダンスの見え方も変わります。そういった差異があると「審査員の判断がよくわからない…」という不満感も出てきてしまうのかなと残念に思います。
●まとめ
ダンスに詳しい人やそうでない人、いろいろな場所から観る人、それぞれ見え方が違うのは面白い点でもあり、ダンスや観戦方法の特性上改善が難しい点もありそうですが、なるべく多くの人が納得して楽しめる形を模索してほしいです。観客によるオーディエンスポイントも勝敗を分ける要素として大きく関わっていることも考えますと、改善の余地はあると思います。
ただ設立初年度に比べますと、視聴方法の拡大や解説の導入など徐々に見やすくわかりやすく、改良が見られています。これからのDリーグの躍進に注目していきましょう。
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